文献情報
文献番号
200401263A
報告書区分
総括
研究課題名
化学物質リスク評価におけるヒトデータの利用に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
杉本 侃(日本中毒情報センター)
研究分担者(所属機関)
- 吉岡 敏治(日本中毒情報センター)
- 黒木 由美子(日本中毒情報センター)
- 波多野 弥生(日本中毒情報センター)
- 大橋 教良(日本中毒情報センター)
- 白川 洋一(愛媛大学医学部)
- 屋敷 幹雄(広島大学大学院医歯薬学総合研究科法医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 化学物質リスク研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
49,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、化学物質によるヒトの急性中毒症例を、血中濃度の分析値および中毒臨床医の評価とともに収集する全国的な統一システムを構築し、収集したデータから化学物質のリスク評価を行う手法を確立することを目的とする。
研究方法
全国の医療機関から、研究協力を倫理審査委員会が承認し、かつ、患者の同意が得られたヒト急性中毒症例をプロスペクティブに収集し、原因化学物質の血中濃度分析、中毒症例の重症度評価、予後推定を実施する。また、日本中毒情報センター(JPIC)が過去に収集した症例をデータベースへ入力する。さらに、発生頻度、重症度、リスク評価の観点から選定した12化学物質(群)の中毒症例収集用紙およびデータベースを構築する。
結果と考察
前年度構築したヒト急性中毒症例収集・報告統一システムを実稼動した。2003年11月から2005年2月に、研究協力受諾が得られた全国の医療機関から、130症例の分析依頼があった。症例調査用紙が回収できた88症例についてPoisoning Severity Scoreによる重症度評価を行った。分析が終了した55症例と協力医療機関から登録された血中濃度分析値を含む160症例の合計215症例について、血中濃度と中毒症状の重症度や転帰との関連について解析を試みた。その結果、評価指標にまだ種々の問題はあるものの、いくつかの興味深い知見が化学物質別に示された。また、JPICで過去に収集した血中濃度を含む566症例のデータベースへの入力が完了し、プロスペクティブに収集した症例と比較解析できる基礎データが整った。化学物質(群)の個別評価を充実するために、発生頻度、重症度、リスク評価の観点から選定した12化学物質(群)の症例調査用紙を作成し、症例収集データベースを構築した。今後、各データベースを活用し、効率よい評価を行う。
結論
本研究により、原因化学物質の血中濃度分析値と中毒の臨床的重症度の関係から、種々の知見を生み出す可能性が示唆された。今後、症例数をさらに増やし、重症度判定基準(標的臓器別、中毒症候群別)を確立することが必要である。最終年度は、化学物質(群)別急性中毒症例収集とその解析、日本独自の重症度評価の確立、精度管理された分析体制の強化が必要である。最終目標として、日本における「ヒト急性中毒症例収集・報告ガイドライン(仮)」の作成を目指す。
公開日・更新日
公開日
2005-04-07
更新日
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