リスク要因に基づいた医薬品・医療機器の製造工程に対する監査手法の開発・検証に関する研究

文献情報

文献番号
200401217A
報告書区分
総括
研究課題名
リスク要因に基づいた医薬品・医療機器の製造工程に対する監査手法の開発・検証に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
青柳 伸男(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 檜山 行雄(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 鳥井 賢治(日本医療機器関係団体協議会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、医薬品及び医療機器の製造技術や品目の多様化、製造のグローバル化、薬事法改正に対応すべく、合理的なGMP監査手法を構築することにある。本年度は,医薬品に関しては、GMP査察のシステム査察制度の実施手法と書面査察基準手法について、医療機器に関しては,GMP適合性調査ガイドライン案の作成について検討した。また、効率的な品質保証を目指し、含量均一性試験等のスキップ試験実施法を検討した。
研究方法
薬事法、省令及びリスクマネジメントの観点から、医薬品のGMP査察のシステム査察制度と評価基準及び製造所格付け、書面査察基準手法を検討した。医療機器に関しては、平成16年度に発出された改正薬事法施行規則等から要求事項を調査し、GMP適合性調査ガイドライン案の検討を行った。また、経口固形製剤の含量均一性試験等のスキップ試験について検討した。
結果と考察
医薬品のGMP査察のシステム査察制度では、品質、構造設備、原材料・製品等の管理と保管、包装及び表示、試験室管理、製造管理の6つのシステムについて、査察目的と査察対象を提案した。各システムの評価基準を設定し、製造所毎の格付けを行い、格付けに応じて書面査察を併用する等、効率、効果的なGMP査察手法を構築した。これらは、国際水準の合理的なGMP査察を促進し、企業に品質保証の組織整備を促すものと思われる。医療機器に関しては、施行規則等に係る要求事項、昨年度の調査結果と合わせて,法的監査の方法等を盛り込んだGMP適合性調査ガイドライン案の作成を行った。本案は、高品質の製品の製造・供給を恒常的に実行するための有用な道具になると確信する。また、含量均一性試験等のスキップ試験実施手順を作成した。
結論
医薬品のGMP査察の普遍化、適正化及び効率化を図るため、システム査察手法、製造所の評価基準及び書面査察基準について検討を行い、査察手法を構築した。これは合理的な査察、企業の品質保証のシステム構築を促進するものである。医療機器のGMP適合性調査ガイドライン案を作成した。本案は、高品質の医療機器の恒常的な製造を促すものである。含量均一性試験等のスキップ試験実施手順を作成した。これは当該試験の効率化を可能とする。

公開日・更新日

公開日
2017-05-30
更新日
-