医療用具不具合報告の電子化に伴う用語統一と国際的整合性に関する研究

文献情報

文献番号
200401212A
報告書区分
総括
研究課題名
医療用具不具合報告の電子化に伴う用語統一と国際的整合性に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
古幡 博(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター医用エンジニアリング研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 吉田 正人(日本医療機器関係団体協議会)
  • 平井 俊樹(日本薬剤師研修センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
5,635,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、医療機器の不具合報告の電子化の有効性を高めるために、国際整合を視野に入れ、製造業者及び医療機関による医療機器の不具合報告と行政における統計的処理の両面の利便性を考慮した不具合事象の用語システムを構築することである。具体的には、国際整合を考慮した医療機器名称のサブカテゴリー(中分類又は製品群)を開発し、それぞれに対応した医療機器の機器コード(医療機器の不具合事象用語)と患者コード(患者又は使用者への健康被害用語)とを組み合わせたデータベースを作成することにある。
研究方法
不具合事象用語の整理に当たっては、その前提となる製品群の分類化が必要となるが、国際分類である12個の医療機器名称のカテゴリー(大分類)に基づき、約7,000語のGMDN基本語から抽出した代表機種により、サブカテゴリー化を検討する。この場合、集合語(サブカテゴリーと同義)の策定を進めている欧州標準化委員会(CEN)の活動状況を注視しながら、作業を進める。
結果と考察
本研究班では、CEN情報との整合性を考慮し、関係工業会の協力を得ながら、109個のサブカテゴリー案を作成した。次に、不具合事象用語の整理に入ったが、折から、厚生労働省「薬事・食品衛生審議会医療用具安全対策部会」が公開となり、各企業から報告された医療機器の不具合発生に関する情報も、一覧表として開示されるようになった。その数は10,000件を超え、本作業にとって十分な情報量が得られた。医療機器の有害事象用語の国際的統一を目指すISO/TC 210 WG 3 の活動にも注視した。医療機器の有害事象コードを定めるISO/TS 19218が作成されたが、個々の医療機器の有害事象の階層化、類型別の統計的処理、傾向分析など、マクロ的な整理には役立つものと思われる。
結論
製造業者や医療機関による不具合電子報告及び行政当局における統計的処理の便益を考慮し、国際的な整合性を考慮した医療機器名称のサブカテゴリーを開発し、それぞれに対応する実際の不具合状況及び健康被害状況を一覧化した不具合報告用語集を作成した。一方、ISO/TC 210 WG 3の活動における基本的な不具合事象の上位概念は、不具合報告の用語の体系的分析及びカテゴリー化の検討には不可欠である。今後は、ISOの活動成果と、わが国の用語システムを調和させた研究が必要となってくるだろう。

公開日・更新日

公開日
2005-07-05
更新日
-

文献情報

文献番号
200401212B
報告書区分
総合
研究課題名
医療用具不具合報告の電子化に伴う用語統一と国際的整合性に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
古幡 博(東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター医用エンジニアリング研究室)
研究分担者(所属機関)
  • 吉田正人(日本医療機器関係団体協議会)
  • 平井俊樹((財)日本薬剤師研修センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、医療機器の不具合報告の電子化の有効性を高めるために、国際整合を視野に入れ、製造業者及び医療機関による医療機器の不具合報告と行政における統計的処理の両面の利便性を考慮した不具合事象の用語システムを構築することである。具体的には、国際整合を考慮した医療機器名称のサブカテゴリー(中分類又は製品群)を開発し、それぞれに対応した医療機器の機器コード(医療機器の不具合事象用語)と患者コード(患者又は使用者への健康被害用語)とを組み合わせたデータベースを作成することにある。
研究方法
不具合事象用語の整理に当たっては、その前提となる製品群の分類化が必要となるが、国際分類である12個の医療機器名称のカテゴリー(大分類)に基づき、約7,000語のGMDN基本語から抽出した代表機種により、サブカテゴリー化を検討する。この場合、集合語(サブカテゴリーと同義)の策定を進めている欧州標準化委員会(CEN)の活動状況を注視しながら、作業を進める。
結果と考察
本研究班では、CEN情報との整合性を考慮し、関係工業会の協力を得ながら、109個のサブカテゴリー案を作成した。次に、不具合事象用語の整理に入ったが、折から、厚生労働省「薬事・食品衛生審議会医療用具安全対策部会」が公開となり、各企業から報告された医療機器の不具合発生に関する情報も、一覧表として開示されるようになった。その数は10,000件を超え、本作業にとって十分な情報量が得られた。医療機器の有害事象用語の国際的統一を目指すISO/TC 210 WG 3 の活動にも注視した。医療機器の有害事象コードを定めるISO/TS 19218が作成されたが、個々の医療機器の有害事象の階層化、類型別の統計的処理、傾向分析など、マクロ的な整理には役立つものと思われる。
結論
製造業者や医療機関による不具合電子報告及び行政当局における統計的処理の便益を考慮し、国際的な整合性を考慮した医療機器名称のサブカテゴリーを開発し、それぞれに対応する実際の不具合状況及び健康被害状況を一覧化した不具合報告用語集を作成した。一方、ISO/TC 210 WG 3の活動における基本的な不具合事象の上位概念は、不具合報告の用語の体系的分析及びカテゴリー化の検討には不可欠である。今後は、ISOの活動成果と、わが国の用語システムを調和させた研究が必要となってくるだろう。

公開日・更新日

公開日
2005-07-05
更新日
-