ワクチンや抗がん剤など特殊な成分の医薬品における非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究

文献情報

文献番号
200401161A
報告書区分
総括
研究課題名
ワクチンや抗がん剤など特殊な成分の医薬品における非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
井上 達(国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 三瀬勝利((独)医薬品医療機器総合機構)
  • 佐藤洋一((独)医薬品医療機器総合機構)
  • 皆葉清美((独)医薬品医療機器総合機構)
  • 中江 大((財)佐々木研究所)
  • 笛木 修((独)医薬品医療機器総合機構)
  • 小野寺博志((独)医薬品医療機器総合機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究はICHガイドライン(M3)に規定されている手法で実施不可能または有用な情報が得られない特殊な成分の医薬品での非臨床安全性試験の手法について研究を行う。
特殊な成分の医薬品としてワクチンと抗がん剤について本邦での現状、諸外国の情報収集を行い、非臨床安全性試験の実施手法等に関する評価手法のガイドラインを確立するため、今年度はその骨子案を作成することとした。
研究方法
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究では関係するホームページ等を検索することにより、諸外国のガイドラインを収集、翻訳後、比較表を作成し、それらに基づき骨子案を作成した。

抗がん剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究では米国の実質的な指針とされているDeGeorgeの論文とEMEAのガイダンスを収集し翻訳した。国内での既承認抗がん剤を作用別に分類し提出された非臨床試験を検討し問題点を抽出した。
結果と考察
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究では非臨床評価に関するWHOガイドライン、ワクチンの前臨床薬理および毒性試験に関する指針に対する注釈ガイドライン、感染症適応症の予防および治療用ワクチンに対する発生毒性試験に関する検討、各原文、諸外国のガイドライン比較表、ワクチンの非臨床試験に関するガイドライン骨子案を収集検討した。
抗がん剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究ではCancer Chemother Pharmacol(1998)のDeGeorgeの論文を翻訳、およびEMEAのガイダンスの翻訳を行った。DeGeorge論文は非臨床での最低限必要と思われる試験に関し記述されており、本邦でのガイドライン作成に非常に参考となす箇所が多い。EMEAのガイダンスは必要項目の記載はあるが、詳細な説明は少なく概念に重きをおいている。
結論
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究では、既にガイドラインを策定している諸外国の例を参考に整理し、日本における当該ガイドライン策定のための基礎的資料をまとめた。次年度以降は本骨子案をもとにガイドラインを策定する。
抗がん剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究では海外での抗がん剤指針に関する情報を収集し、本邦での既承認抗がん剤で実施された試験と比較した。最低限必要な情報の種類検討し、実効性のある内容でガイドラインの骨子を作成する。

公開日・更新日

公開日
2005-08-03
更新日
-