食品用器具・容器包装及び乳幼児用玩具の安全性確保に関する研究

文献情報

文献番号
200401128A
報告書区分
総括
研究課題名
食品用器具・容器包装及び乳幼児用玩具の安全性確保に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
河村 葉子(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
研究分担者(所属機関)
  • 高谷 幸(社団法人日本乳業協会)
  • 六鹿 元雄(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
  • 伊藤 弘一(東京都健康安全研究センター食品添加物研究科)
  • 高野 忠夫(財団法人化学技術戦略推進機構高分子試験・評価センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全性高度化推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
16,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品と直接接触して使用される器具及び容器包装並びに玩具の安全性確保のため、紙製品、陶磁器、ガラス及びホウロウ引き製品、乳及び乳製品用容器包装、器具及び容器包装中の残存物質、個別規格未設定の樹脂、並びに玩具について、安全性確保の仕組み、規制のあり方、規格基準の内容、試験法、実態等の検討を行う。
研究方法
上記の器具・容器包装等に関する海外及び我が国の法体系、規格基準、試験法などを調査し、また器具・容器包装中の残存物質の分析を行った。
結果と考察
紙製器具・容器包装について我が国では規格がないが、調査した各国では法規制または推奨基準が設定されていた。米国では上市前の承認または届け出制度を根幹としており、欧州評議会の2002年の決議と技術文書は、原材料の管理、製品試験等、紙の規格基準等がよくまとめられていた。ガラス、陶磁器及びホウロウ引き製品の国際規格である新しいISO4531、6486及び7086について調査したところ、いずれも鉛及びカドミウムの溶出限度値が引き下げられていたが、三者で規格値、製品の区分、判定法等にかなり相違がみられた。乳等用器具・容器包装について、諸外国の乳等に関する法令では容器の衛生的取り扱いや微生物の規制が中心であった。一方、乳等容器の材質については一般用途と同じ規格が適用されていた。しかし、米国では乳等用からの溶出物はより低濃度から規制の対象とされていた。器具・容器包装の残存物質として、キャップシーリング等のエポキシ化植物油、ポリ塩化ビニリデンフィルムの1-クロロブタン、紙製品のアビエチン酸類、抗菌表示器具中の金属について分析を行い、また合成樹脂中の酸化防止剤の分析法を改良した。合成樹脂規格についてその設定の経緯、個別規格の意義、個別規格未設定樹脂の問題点、対象となる樹脂等について調査を行い、個別規格化推進の必要性とその方策を検討した。玩具の国際規格であるISO8124の各国における採択状況を調査するとともに、欧州標準化委員会の玩具規格であるEN71に新しく設定された第4-11部について検討した。
結論
今年度は主に各種器具・容器包装に関する海外の規格基準等の調査を行った。今後、これらの製品の我が国の実態調査を行うとともに、海外とのハーモナイズも踏まえて、安全性確保の仕組み、規格基準のあり方などを検討する予定である。

公開日・更新日

公開日
2005-06-03
更新日
-