食品衛生関連情報の効率的な活用に関する研究

文献情報

文献番号
200401118A
報告書区分
総括
研究課題名
食品衛生関連情報の効率的な活用に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
森川 馨(国立医薬品食品衛生研究所安全情報部)
研究分担者(所属機関)
  • 春日文子(国立医薬品食品衛生研究所食品衛生管理部)
  • 山本 都(国立医薬品食品衛生研究所安全情報部)
  • 安田和男(東京都健康安全研究センター食品化学部)
  • 辻 正彦(兵庫県立健康環境科学研究センター企画情報部)
  • 岩崎恵美子(仙台検疫所)
  • 塩見幸博(東京検疫所衛生・食品監視課)
  • 藤本眞一(滋賀県草津保健所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全性高度化推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
11,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品の安全確保に係わる業務を行っている国(特に検疫所)や地方自治体、保健所、衛生研究所(衛研)などの機関が連携し、情報をより効率的に活用できる体制を構築することは、食品の安全対策を講じる上できわめて重要である。本研究では、これらの機関による情報の共有及び協力体制の構築によってより効率的な情報の活用をはかるための情報ネットワークのあり方について検討すると共に、これらの関係機関の連携をベースとしたモデル研究を行う。
研究方法
関連機関のウェブサイト、文献データベース、検索エンジンなどから、食品の安全性に関する情報やネットワーク等を調査した。また保健所の検査機能の実態把握のために、全国の保健所に対して調査票を配布しファックスで回答を求めた。急性胃腸炎疾患の実被害数推定のためのパイロットスタディにおいては、新規開発データ処理プログラムを用いて調査票からの集積データをパラメーター毎に集計した。
結果と考察
国内外の食品安全に係わる既存の有用な情報を調査すると共に、国外の最新情報やアラート情報から最近の傾向を分析し、今後特に注視して情報収集すべき分野を検討した。また、検疫所、保健所、衛研それぞれの情報ニーズ、保有する情報、発信可能な情報等を検討し、これらの機関が連携することによって今後の進展が期待できる事項を検討した。さらに関係機関の連携をベースとしたモデル研究として、急性胃腸炎疾患の実被害数推定のための情報収集体制を目的とした下痢症アクティブサーベイランス(積極的患者発生動向調査)データベースシステム、およびそのデータの集計システムを構築した。
結論
検疫所、保健所、衛研それぞれの関連機関が保有する情報及び情報ニーズから、お互いの情報を有効利用し合えるシステムが必要と考えられた。これをふまえ、今後ネットワークのパイロット版を構築し、こうした情報面での連携を実際に進めていく中でその有用性や課題を検証していく。また、急性胃腸炎疾患の実被害数を推定するためのパイロットスタディについて、実現可能な手段と範囲内で実被害数を推定するためのデータ収集・分析システムの構築及び関係機関同士の連携を図っていく。

公開日・更新日

公開日
2005-06-22
更新日
-