健康増進効果の高い保健指導の方法等に関する研究-情報化による支援体制

文献情報

文献番号
200401106A
報告書区分
総括
研究課題名
健康増進効果の高い保健指導の方法等に関する研究-情報化による支援体制
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
吉田 勝美(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
研究分担者(所属機関)
  • 飯田 行恭(桐蔭横浜大学医用工学部)
  • 杉森 裕樹(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
  • 須賀 万智(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
7,544,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
生活習慣病対策において、健診の機能としてスクリーニングに加えて適切な事後指導体制が必要である。本研究は事後指導として健康増進の効果が高い保健指導方法の確立を目的にした研究である。
研究方法
本研究では、健康増進効果を保つためにIT技術を応用することを用いることで以下の三つの課題について検討した。①インターネット環境下の保健指導における開発チェックポイントをすること、②経年的健診結果を基盤にした判定アルゴリズム構築すること、③継続的保健指導モデルとして糖尿病保健指導システムの構築を行った。
①については従来の研究を収集し、インターネット環境下で開発応用されたシステムの領域とシステムの有効性を検討したもと、②については経年的データの挙動と異常出現について疫学モデルを開発すること、③医療施設と保健施設、多種の医療者による情報共有を基盤にした保健指導システムを分析してインターネット環境下での保健指導システムの基本設計をした。
結果と考察
インターネット環境下では、時間・空間・環境に依存しないで保健指導を行うことが可能であることが既存の発表資料から確認された。その効果を保持するためにはシステムとしてのマンマシンインターフェイスや表示機能、画面展開などのシステム構築上の確認点が整理され、今後システム評価に使用できるものと考えられた。健診結果の経年的データ判定モデルでは、3年間の検査値の傾向、平均、分散を用いたモデルにより異常発症を予測できた。このモデルにより、個人の変動を用いて次回の健診の際の検査値推計値が求められ、保健指導に供することが可能であった。予測モデルでは、血圧、糖代謝、尿酸、脂質の検査は比較的モデルが構築しやすいが、肝機能についてはモデルに限界があった。糖尿病保健指導支援システムでは、保健指導対象者に定期的に指導コメントを発行するシステムであり、医師、患者、保健師栄養士など多くの職種が定期的に保健指導に介入することで糖尿病管理に寄与するシステムの基本設計を行うことができた。
結論
IT環境下で保健指導システムを開発することは、従来の対面式保健指導の限界である時間空間状況に依存しない効率的かつ根拠に基づいた健康増進事業を展開することが示された。

公開日・更新日

公開日
2006-05-12
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
200401106B
報告書区分
総合
研究課題名
健康増進効果の高い保健指導の方法等に関する研究-情報化による支援体制
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
吉田 勝美(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
研究分担者(所属機関)
  • 飯田 行恭(桐蔭横浜大学医用工学部)
  • 杉森 裕樹(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
  • 須賀 万智(聖マリアンナ医科大学(予防医学教室))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
生活習慣病対策において、健診の機能としてスクリーニングに加えて適切な事後指導体制が必要である。本研究は事後指導として健康増進の効果が高い保健指導方法の確立を目的にした研究である。
研究方法
本研究では、健康増進効果を保つためにIT技術を応用することを用いることで以下の三つの課題について検討した。①インターネット環境下の保健指導における開発チェックポイントをすること、②経年的健診結果を基盤にした判定アルゴリズム構築すること、③継続的保健指導モデルとして糖尿病保健指導システムの構築を行った。
①については従来の研究を収集し、インターネット環境下で開発応用されたシステムの領域とシステムの有効性を検討したもと、②については経年的データの挙動と異常出現について疫学モデルを開発すること、③医療施設と保健施設、多種の医療者による情報共有を基盤にした保健指導システムを分析してインターネット環境下での保健指導システムの基本設計をした。
結果と考察
インターネット環境下では、時間・空間・環境に依存しないで個々人に合わせた保健指導を行うことが可能であることが既存の発表資料から確認された。その効果を保持するためにはシステムとしてのマンマシンインターフェイスや表示機能、画面展開などのシステム構築上の確認点が整理され、今後システム評価に使用できるものと考えられた。健診結果の経年的データ判定モデルでは、3年間の検査値の傾向、平均、分散を用いたモデルにより異常発症を予測できた。このモデルにより、個人の変動を用いて次回の健診の際の検査値推計値が求められ、保健指導に供することが可能であった。予測モデルでは、血圧、糖代謝、尿酸、脂質の検査は比較的モデルが構築しやすいが、肝機能についてはモデルに限界があった。糖尿病保健指導支援システムでは、保健指導対象者に定期的に指導コメントを発行するシステムであり、医師、患者、保健師栄養士など多くの職種が定期的に保健指導に介入することで糖尿病管理に寄与するシステムの基本設計を行うことができた。
結論
IT環境下で保健指導システムを開発することは、従来の対面式保健指導の限界である時間空間状況に依存しない効率的かつ根拠に基づいた健康増進事業を展開することが示された。

公開日・更新日

公開日
2006-05-12
更新日
-