文献情報
文献番号
200401099A
報告書区分
総括
研究課題名
職場環境等の改善等によるメンタルヘルス対策に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
下光 輝一(東京医科大学 衛生学公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
- 小林 章雄(愛知医科大学医学部衛生学)
- 川上 憲人(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
- 堤 明純(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科)
- 中原 隆俊(京都大学大学院医学研究科)
- 渡辺 直登(慶応義塾大学大学院経営管理研究科)
- 岩田 昇(広島国際大学人間環境学部臨床心理学科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
7,268,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
職場環境等の改善を通じたメンタルヘルス対策の全国的普及・推進を目指し、職場環境等のストレスの評価・改善技術の開発、および対策実施のための環境整備の方法の整理・開発を目的とした。
研究方法
【1】職場環境等の改善を通じたメンタルヘルス対策推進のための環境整備に関する研究として、総合的ストレス対策の推進方法、職場環境等の改善の実施と効果評価の導入方法、およびメンタルヘルス教育のあり方について検討した。【2】職場環境等の改善のための技術開発に関する研究として、職場環境等の評価方法の改善、新しい職業性ストレス理論に基づく職場環境等の改善技術の開発、職場環境等の改善方法とその支援方策、および変貌する職場組織における職場環境等の改善方法について検討した。
結果と考察
【1】では前年度作成した職場環境等の改善対策の導入・展開マニュアルを用いたワークショップを開催し評価した結果、現場での使用に際しては、特に対策の導入において有用であった。また、ストレスの現状評価マニュアルを作成し、事業場での活用事例等を収集し留意点等について総括した。メンタルヘルス教育のあり方については、ヒアリング調査の結果、良好なネットワーク作りやエンプロイヤビリティを主体的に身につけるような教育の重要性が考えられた。【2】では職業性ストレス簡易調査票の調査項目に対するIRT-CATシステムの開発と、職業性ストレスの客観的評価方法である観察法のマニュアル日本語版を整備した。CATシステムのシミュレーションではほぼ良好な結果であった。また、職場環境改善のためのヒント集を用いた職場環境等の改善マニュアルと職場環境改善ファシリテータの手引きを作成した。新しい職業性ストレス理論である努力―報酬不均衡モデルについては、職場単位で努力―報酬不均衡状態のリスクを判定するノモグラムを開発した。またこの理論に沿った職場環境改善の介入を実施した。変貌する職場組織における職場環境等の改善については、メンタリングプログラムによる介入を行い、その実施/享受環境の形成状況について検討した。その結果、プログラムを継続し、メンタリング風土の醸成を促すことがストレス・マネジメント対策として有効であることが示唆された。
結論
最終年度である本年は、以上の結果を総括し、各々成果物としてマニュアルを作成した。
公開日・更新日
公開日
2006-05-12
更新日
-