急性膵炎の診療ガイドラインの電子化、活用に関する研究

文献情報

文献番号
200401088A
報告書区分
総括
研究課題名
急性膵炎の診療ガイドラインの電子化、活用に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
吉田 雅博(帝京大学医学部外科)
研究分担者(所属機関)
  • 高田 忠敬(帝京大学 医学部)
  • 平田 公一(札幌医科大学 医学部)
  • 真弓 俊彦(名古屋大学 医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
急性膵炎は,重症例では今もって高い死亡率を示す疾患であり、厚生労働省の難病対策事業の一つである特定疾患治療研究事業の対象疾患に指定されている。特に急性期に迅速で適切な対処が必要であり、重症例の死亡率は20-30%に達する。近年種々の診断、治療手技が開発されてきたが、緊急手術が選択される症例も存在し、施設によりその診療内容が大きく異なっているのが現状である。2003年に我々が出版した急性膵炎診療ガイドラインは、急性膵炎に対する日本において唯一のガイドラインであり、国内に広く情報提供を行うために、データベースとして使いやすく整備し、最前線での診療に迅速に役立つガイドラインとして提供することを本研究の目的とする。
研究方法
1. PDFファイル化と関係学会ホームページ掲載。2.日本医療機能評価機構医療情報サービス(Minds)ホームページへの掲載。3.英語版ガイドライン作成。
結果と考察
1.「エビデンスに基づいた急性膵炎診療ガイドライン」全頁PDF ファイル化を行った。同ファイルは、日本腹部救急医学会、日本膵臓学会、厚生労働省特定疾患対策研究事業難治性膵疾患に関する調査研究班に送付し、日本腹部救急医学会および厚労省難病情報センターのホームページに掲載されている。2.日本医療機能評価機構「医療情報サービス(Minds)」と協力し、ガイドライン内容のデータベース化、関係各学会とのリンク形成、全引用文献のPubMedとのリンクを行い、平成17年2月14日に公開した。これにより、日本全国あらゆる地域よりホームページにアクセスすることで、必要な情報が必要な 時に入手可能となる。特に、難病情報センターのホームページにリンクすることで、医療費の公費負担制度の利用が少しでも容易となればと期待している。3.JPN Guideline for the management of Acute Pancreatitis の出版責任者を高田忠敬教授、委員長を平田公一教授とし、英文化作業が進行中である。①日本語版の再検討、②英文化作業、③英語版の内容、表記法、推奨法再評価、④印刷出版、欧米からの評価内容を基に再度改訂予定。
結論
急性膵炎に対する診療ガイドラインの電子化およびインターネット掲示事業によって、わが国における標準的診療方針が広く提示されることで、医療の標準化効率化、患者の予後改善、医療費削減が期待できる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-