在宅及び養護学校における日常的な医療医学的・法律的整理に関する研究

文献情報

文献番号
200401074A
報告書区分
総括
研究課題名
在宅及び養護学校における日常的な医療医学的・法律的整理に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
島崎 謙治(国立社会保障・人口問題研究所)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
在宅におけるALS患者に対する家族以外の者によるたんの吸引については、在宅療養の現状に鑑みれば、一定の条件の下では、当面やむを得ない措置として許容されると整理がされたが、同じく在宅で24時間態勢のケアが必要な在宅におけるALS以外の療養患者・障害者に対するたんの吸引についても、医学的・法律学的整理が必要である。
また、盲・聾・養護学校(以下「養護学校」)において医療ニーズの高い児童生徒等に対するケアの実施体制の在り方等については平成10年度から文部科学省において実践研究を行ってきている。
本研究は、在宅におけるALS以外の療養患者・障害者に対するたんの吸引及び養護学校における医療ニーズの高い児童生徒等に対するたんの吸引、経管栄養、自己導尿(以下「たんの吸引等」)に関する医学的・法律学的整理について研究を行い、患者・障害者及びその家族の負担の軽減やケアの適切な実施体制の整備に資することを目的とする。
研究方法
「在宅及び養護学校における日常的な医療の医学的・法律学的整理に関する研究会」を計10回開催し、検討を行った。
養護学校における医療のニーズの高い児童生徒等に対する教員によるたんの吸引等については、平成16年5月31日の第1回から同年7月22日の第5回まで研究会を開催し、報告書を取りまとめた。
また、在宅におけるALS以外の療養患者・障害者に対するたんの吸引の取扱いについては、平成16年11月15日の第1回(研究会としては第6回)から平成17年2月7日の第5回(同第10回)まで研究会を開催し、報告書を取りまとめた。
結果と考察
養護学校における医療のニーズの高い児童生徒等に対するたんの吸引等について、モデル事業等において医療安全面・教育面の成果や保護者の心理的・物理的負担の軽減効果が観察されたこと、必要な医行為のすべてを担当できるだけの看護師の配置を短期間に行うことには困難が予想されることから、同様の方式を養護学校全体に許容することは、医療安全の確保が確実になるような一定の要件の下では、やむを得ないものと整理した。
在宅におけるALS以外の療養患者・障害者に対するたんの吸引の取扱いについて、たんの吸引は医行為であるとの前提に立ち、ALS患者の場合と同様、家族の負担を緊急に軽減する必要があること等から、同様の条件の下では、当面のやむを得ない措置として容認されるものと整理した。
結論

公開日・更新日

公開日
2005-06-21
更新日
-