医療情報統合管理のための地域医療連携システム開発研究

文献情報

文献番号
200401068A
報告書区分
総括
研究課題名
医療情報統合管理のための地域医療連携システム開発研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
本多 正幸(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 山野辺 裕二(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科)
  • 中山 良幸((株)日立製作所 公共システム事業部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、複数の医療機関がそれぞれ独自に保有している医療情報の統合化、一元化を指向した地域医療連携システムの開発を目指す研究を行うものである。複数の病院群の中で、中核的な病院にデータ管理システムを設置し、患者基本情報、患者医療情報をそれぞれの病院との連携の下で登録し、医療情報の一元管理を行う。これまで開発されてきた地域医療連携のシステムは、各病院の既存システムから統一データ形式に変換する形式でデータ共有が行なわれており、そこに大きな労力とコストがかかっていた。本研究では、「自動データ変換ツール」を用いて各病院の情報システムの独自性をも吸収したデータ管理が行われる。つまり、各病院の既存システムから、それぞれの独自データ形式に変換し、その後データを解析することにより共通のデータベース(DB)へと展開が行われ、労力とコストの削減が可能になる。このような利点を持った地域医療連携のシステムの開発を最終目標とするが、当面の目標は、システムの基盤・中核技術である統一データ形式への変換ツールの構築である。
研究方法
医療機関毎に最適なインターフェース仕様を抽出するための基盤技術の検討を行うが、具体的にはXMLスキーマを利用してインターフェース仕様を規定しXMLに医療情報を記述した。さらに医療機関毎に異なるインターフェース構造(XMLスキーマ)を整理し雛形の設計を目指した。開発ステップとしては、スタートXMLスキーマを検討し(例:国立病院タイプ、大学病院タイプ、診療所タイプ等)、次いで、上記病院のスタートXMLスキーマを例として、雛形XMLスキーマの作成手順を検討した。この際、標準医療情報データ形式(J-MIX)を参考にした。
結果と考察
医療機関毎に最適なインターフェース仕様を抽出するための基盤技術を検討し成果を生むことができた。本研究を基礎として、「雛形XMLスキーマから独自インターフェースへの展開規約の開発」「XMLスキーマ解析システムの開発」「最適診療データベースの開発」「在宅アクセス方式の開発」への展開へと発展できる。
結論
本研究成果を用いた「自動解析ツール」実現により統合データ管理システムが構築され、地域医療連携に参加する参加病院におけるインターフェース作成コストが半減し、それにより各医療機関の地域医療連携への参加可能性が飛躍的に高くなり、多くの医療機関がデータを共有できるようになる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-