訪問看護支援システムの構築に関する研究

文献情報

文献番号
200401040A
報告書区分
総括
研究課題名
訪問看護支援システムの構築に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
梅田 徳男(北里大学(医療衛生学部))
研究分担者(所属機関)
  • 池田 俊昭(北里大学(医療衛生学部))
  • 山本 晴章(やまもとクリニック(相模原市医師会・病診連携在宅ケア委員会))
  • 大川 明子(名古屋市立大学(看護学部))
  • 原内 一(大阪大学(医学部))
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
8,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究は在宅患者の安心感の増大と,訪問看護者に時間的なゆとりを持たせることに重点を置き,的確な訪問看護を支援するための訪問看護支援システムの構築を目指す。
研究方法
 実験システムは,在宅患者宅から訪問看護ステーションに数値で毎日送られるバイタルデータを,訪問看護ステーションでチャート化して経時的な変化も観られるようにする。このチャートは当該患者も患者宅で観られるようにする。また,在宅患者宅では今相談している在宅看護者やかかりつけ医などの顔が,訪問看護ステーションでは患者の顔が見られ,あたかも直接対話ができているようにカメラ・ボイスシステムを組み入れる。
結果と考察
【結果】
在宅患者システム:家族や患者自身が収集した血圧等のバイタルデータ,糖尿病患者などの慢性患者,退院予後患者の疾病管理情報を,医療機関に毎日,電話回線等を利用して伝送できるシステムを構築する。今年度は指紋認証によるシステムログイン法とタッチパネルによるバイタルデータ入力を可能とした。
訪問看護ステーションシステム:在宅患者から伝送されてくる毎日の医療情報を,経時的な変化が観察できるようにチャート化する。また,施設内の在宅患者の医用画像や検査情報との連結を行う。今年度はバイタルデータの自動チャート表示を行えるようにした。
システム構築の基本設計:システムのソフトウエアの管理はすべて医療機関で行う。在宅患者情報のプライバシー,情報の秘匿性・安全性・真正性の確保には,電子透かし技術を利用する。システムは医療機関で利用するのと同じ操作で当該患者の全情報が閲覧でき,情報入力も可能とする。また,利用者の負担を軽減するために情報入力は簡便となるように配慮する。今年度は電子透かし技術を応用してシステムへのログインシステムを開発した。
【考察】
ログインシステムを開発したことで,システムの立ち上げが安全で容易になった。また,システム操作の不慣れな高齢者にも指紋認証によるログインができるようにしたことで,操作性の向上がみられた。
バイタルデータのチャート表示は啓示的な経過観察に有用であった。
結論
 本年度はシステム構築の初年度である。このため,これまで個別に構築してきたシステムの統合時の問題解決に加え,主として在宅患者システムの構築を行った。

公開日・更新日

公開日
2005-04-07
更新日
-