病院機能評価に連動した継続的改善システムの基盤整備に関する研究

文献情報

文献番号
200401029A
報告書区分
総括
研究課題名
病院機能評価に連動した継続的改善システムの基盤整備に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
梅里 良正(財団法人日本医療機能評価機構)
研究分担者(所属機関)
  • 大道 久(財団法人日本医療機能評価機構)
  • 寺崎 仁(財団法人日本医療機能評価機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
16,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成16年度末で受審病院合計数が2000病院を越えるなど病院機能評価は一定の普及・定着を見せた。一方で、初回審査で認定される割合は新規受審・更新受審ともに低下傾向にあり、改善すべき課題を残したまま受審している状況が見出された。そこで、本研究では受審準備段階、あるいは認定後、次回受審までの期間における病院活動の改善支援のシステムを実証的に検討することを目的とする。
研究方法
病院機能の改善支援システムを具体的に検討するために、①既存の病院機能評価の枠組みを活用した方法、②これまでの審査結果データを解析し、活動状況を示す数値目標を作成する試み、③海外の病院認定機関で取り組まれている手法の調査、を行った。今年度は、①において、評価判定指針を受審病院に情報公開することによって、改善に向けた詳細な情報を提示することとした。また、付加機能評価判定指針を作成し、より高度・専門的な内容の目標設定を可能とした。また的確な審査結果報告書を作成し受審病院にフィードバックするために、審査結果報告書の書式を見直した。②では、現況調査データ、評点・判定データから、病院機能に関連した26通りの変数グループを設定し、病院の基本属性とともに変数間の関連を解析した。③ではとくに、JCAHOにおけるNPSGを軸とした医療安全への取り組みを調査した。
結果と考察
評価判定指針の公開によって、自己評価のプロセスにおいて、より詳細な実態把握が可能となり、改善活動に結び付けることが期待される。また、審査結果データ分析によって変数間の相関など一定の傾向は確認されたが、今後それらを指標化するなど評価・改善のための手法として活用する仕組みを検討する必要がある。米国JCAHOにて採用されているNPSGの方法論はわが国でも有効と思われ、病院機能のなかでも重要なテーマである医療安全に向けたアプローチとして検討に値する。
結論
受審病院の改善支援のために、既存の評価システムの応用、審査結果データの分析、海外のシステムの調査、を行った。次年度以降、これら多方面のアプローチを統合し、継続的改善支援システムの構築に向けた具体的な検討をすることが必要である。

公開日・更新日

公開日
2005-04-08
更新日
-