認定看護師による看護ケアの評価に関する研究

文献情報

文献番号
200401002A
報告書区分
総括
研究課題名
認定看護師による看護ケアの評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
廣瀬 千也子(日本看護協会)
研究分担者(所属機関)
  • 瀬戸 奈津子(日本看護協会)
  • 道又 元裕(日本看護協会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
4,050,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
創傷・オストミー・失禁(以下WOCとする)看護・救急看護・重症集中ケア・糖尿病看護における認定看護師の行う看護ケアの評価指標を作成・検証し,その評価指標を使って認定看護師のケアを評価する
研究方法
昨年度は,上記4分野のうち重症集中ケア認定看護師36名,糖尿病看護認定看護師40名にフォーカスグループインタビューを行い,重症集中ケア認定看護師による実践は168項目,糖尿病看護認定看護師による実践は205項目抽出された.
本年度は,WOC看護認定看護師38名,救急看護認定看護師25名の同意を得て,同様のフォーカスグループインタビューと分析を行った.さらに登録認定看護師数が100名未満の糖尿病看護分野を除く3分野の認定看護師数名からスーパーヴィジョンを受け,項目化の信頼性・妥当性の追求および表現の明確化と内容を集約した.
3分野の認定看護師による看護ケアの評価のため,実践項目ごとに100%スケールを付記した質問紙を作成し,郵送法にて認定看護師に自己評価を,看護部長,認定看護師の直属の管理者(認定看護師が管理者の場合は部下),最も身近で協働する医師に他者評価として認定看護師の実践を評価してもらった.その際比較検討するために,その分野経験を3?5年有する看護師の看護ケアの評価も同時に記入してもらった.質問紙の回答は無記名かつ自由意思によるものとした.
結果と考察
WOC看護認定看護師による実践は222項目,救急看護認定看護師による実践は114項目抽出された.糖尿病看護分野を除く3分野の抽出された項目内容を集約した結果,WOC看護認定看護師による実践は72項目,救急看護認定看護師による実践は70項目,重症集中ケア認定看護師による実践は76項目に集約された.
質問紙を認定看護師が勤務する施設にそれぞれWOC看護分野275配布・150回収(回収率54.5%),救急看護分野133配布・64回収(回収率48.1%),重症集中ケア231配布・97回収(回収率42.0%)した.質問紙データを解析した結果,概ね高い評価であり,実践項目ごとの評価の高低が明らかになり,認定看護師と分野経験を3?5年有する看護師の2群間の有意差についてノンパラメトリック法を用いて検定した結果,全分野において全ての項目で認定看護師の評価が有意に高かった(p<0.05).
結論
以上より認定看護師の看護ケアの成果を証明することができた.またそれぞれの分野において,認定看護師による看護ケアの課題が浮き彫りになった.これらの課題をもとに,評価指標を吟味・検討し,完成させたい.

公開日・更新日

公開日
2005-07-11
更新日
-

文献情報

文献番号
200401002B
報告書区分
総合
研究課題名
認定看護師による看護ケアの評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
廣瀬 千也子(日本看護協会)
研究分担者(所属機関)
  • 瀬戸 奈津子(日本看護協会)
  • 道又 元裕(日本看護協会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
創傷・オストミー・失禁(以下WOCとする)看護・救急看護・重症集中ケア・糖尿病看護における認定看護師の行う看護ケアの評価指標を作成・検証し,その評価指標を使って認定看護師の行う看護ケアを評価する.
研究方法
1.上記4分野の研究協力に承諾の得られたWOC看護認定看護師38名,救急看護認定看護師25名,重症集中ケア認定看護師36名,糖尿病看護認定看護師40名を対象にフォーカスグループインタビューを行い,その逐語録データに対し,実践内容を帰納的に抽出し,項目化した.
2.登録認定看護師数が100名未満の糖尿病看護分野を除く3分野の抽出された項目に対し,各分野の認定看護師数名からスーパーヴィジョンを受け,項目化の信頼性・妥当性の追求および表現の明確化と内容を集約した.
3.3分野の認定看護師による看護ケアの評価のため,実践項目ごとに100%スケールを付記した質問紙を作成し,郵送法にて認定看護師に自己評価を,看護部長,認定看護師の直属の管理者(認定看護師が管理者の場合は部下),最も身近で協働する医師に他者評価として認定看護師の実践を評価してもらった.その際比較検討するために,その分野経験を3~5年有する看護師の看護ケアの評価も同時に記入してもらった.質問紙の回答は無記名かつ自由意思によるものとした.
結果と考察
重症集中ケア認定看護師による実践は168項目,WOC看護認定看護師による実践は222項目,救急看護認定看護師による実践は114項目,糖尿病看護認定看護師による実践は205項目抽出された.また糖尿病看護分野を除く3分野の抽出された項目内容を集約した結果,WOC看護認定看護師による実践は72項目,救急看護認定看護師による実践は70項目,重症集中ケア認定看護師による実践は76項目に集約された.
質問紙データをStatview5.0で解析した結果,概ね高い評価であり,実践項目ごとの評価の高低が明らかになった.さらに認定看護師と分野経験を3~5年有する看護師の2群間の有意差についてノンパラメトリック法を用いて検定した結果,全分野において全ての項目で認定看護師の評価が有意に高かった(p<0.05).
結論
以上より認定看護師の看護ケアの成果を証明することができた.またそれぞれの分野において,認定看護師による看護ケアの課題が浮き彫りになった.これらの課題をもとに,評価指標を吟味・検討し,完成させ,引き続き認定看護師による看護ケアの評価に関する研究に取り組んでいきたい.

公開日・更新日

公開日
2005-07-22
更新日
-