歯科医療における安全性の向上に関する総合的研究

文献情報

文献番号
200401000A
報告書区分
総括
研究課題名
歯科医療における安全性の向上に関する総合的研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
興地 隆史(新潟大学大学院歯学総合研究科(口腔生命科学専攻口腔健康科学講座う触分野))
研究分担者(所属機関)
  • 井上 孝(東京歯科大学臨床検査学研究室)
  • 小倉英夫(日本歯科大学新潟歯学部・歯科理工学教室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 近年、医療の現場において、医療事故により患者が死亡するなど痛ましい事案が発生しており、国民の信頼が揺らぎかねない状況となっている。歯科医療の分野においても、安全で良質な歯科医療サービスを提供することは、歯科医療の基本的要件の一つであり、医療の質の根幹は患者の安全の確保であることから、医療事故防止は極めて重要である。従来、医療安全の確保に関しては、医療従事者個人の責任において行われてきたが、近年の医療の高度化・複雑化を背景に、医療従事者個人の努力に依拠したシステムだけでは難しくなってきており、組織的・包括的な体制整備が急務となってきている。
研究方法
 そこで、本研究の二年目では、以下の点についての研究を行った。
1. 歯科医療における医療事故の検討
2. 歯科医療におけるヒヤリハット症例の検証・分析
3. 各診療機関における対策マニュアルを収集・検討
4. 歯科医療における医療事故防止の具体的検討
5. 歯科医療における安全対策重点項目の策定
6. 歯科医療におけるメディカル・インタビューの検討
7. 現在一般に用いられている歯科用金属に代わる代替え金属の研究を行い、安全性についてセラミック材料と比較検討し、安全性に基づいた治療技法を検討した。
結果と考察
 医療安全に関しては、組織的な取り組みや個人の取り組みの加え、環境やモノとの観点からの検証も必要とされ、特に処置内容や使用器材の多岐にわたる歯科領域においては、歯科臨床の場で一般的に行われてきた治療技法を再評価し、近年・開発されてきた新たな歯科治療技法並びに材料等による治療技法等を歯科医療の安全性確保の観点から検証する必要性が明らかになった。
 さらに、広義な意味での医療安全の観点から、院内感染対策も極めて重要である。特に歯科医療の場合、医科に比較して、観血的な処置が多く、歯科医療の安全性の確保や医療に対する信頼性の確保が望まれている現状では、新たな院内感染防止対策の推進が必要であることが明らかになった。
結論
 本研究では、歯科診療における医療事故防止のための系統的ならびに標準的対策を検討し、歯科医療全体の安全性の向上を図ることができた。

公開日・更新日

公開日
2005-10-28
更新日
-

文献情報

文献番号
200401000B
報告書区分
総合
研究課題名
歯科医療における安全性の向上に関する総合的研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
興地 隆史(新潟大学大学院歯学総合研究科(口腔生命科学専攻口腔健康科学講座う触分野))
研究分担者(所属機関)
  • 小倉英夫(日本歯科大学新潟歯学部歯科理工学教室)
  • 井上 孝(東京歯科大学臨床検査学研究室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 近年、医療の現場において、医療事故により患者が死亡するなど痛ましい事案が発生しており、国民の信頼が揺らぎかねない状況となっている。歯科医療の分野においても、安全で良質な歯科医療サービスを提供することは、歯科医療の基本的要件の一つであり、医療の質の根幹は患者の安全の確保であることから、医療事故防止は極めて重要である。従来、医療安全の確保に関しては、医療従事者個人の責任において行われてきたが、近年の医療の高度化・複雑化を背景に、医療従事者個人の努力に依拠したシステムだけでは難しくなってきており、組織的・包括的な体制整備が急務となってきている。
研究方法
 そこで、本研究では、以下の点についての研究を行った。
1. 歯科医療における医療事故の検討
2. 歯科医療におけるヒヤリハット症例の検証・分析
3. 各診療機関における対策マニュアルを収集・検討
4. 歯科医療における医療事故防止の具体的検討
5. 歯科医療における安全対策重点項目の策定
6. 歯科医療におけるメディカル・インタビューの検討
7. 現在一般に用いられている歯科用金属に代わる代替え金属の研究を行い、安全性についてセラミック材料と比較検討し、安全性に基づいた治療技法を検討した。
結果と考察
 医療安全に関しては、組織的な取り組みや個人の取り組みの加え、環境やモノとの観点からの検証も必要とされており、特に処置内容や使用器材の多岐にわたる歯科領域においては、歯科臨床の場で一般的に行われてきた治療技法を再評価し、近年・開発されてきた新たな歯科治療技法並びに材料等による治療技法等を歯科医療の安全性確保の観点から検証する必要性が明らかになった。
 さらに、広義な意味での医療安全の観点から、院内感染対策も極めて重要である。特に歯科医療の場合、医科に比較して、観血的な処置が多く、歯科医療の安全性の確保や医療に対する信頼性の確保が望まれている現状では、新たな院内感染防止対策の推進が必要である。
結論
 本研究により、歯科診療における医療事故防止対策を系統的に実施し、その対策を標準化することにより、歯科医療全体の安全性の向上を図ることができた。

公開日・更新日

公開日
2005-07-22
更新日
-