文献情報
文献番号
200400998A
報告書区分
総括
研究課題名
医療施設に於ける療養環境の安全性に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
三宅 祥三(武蔵野赤十字病院 内科 病院管理)
研究分担者(所属機関)
- 筧 淳夫(国立保健医療科学院)
- 横井 郁子(東京都立保健科学大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
8,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究は、昨年度の研究成果である、転倒・転落が予想される患者への物的対策を導き出すためのチェックシートおよび、転倒・転落への防止対策として、患者タイプ別に物的対策を具体的に設定した対策表の内容の見直しを行うことを目的とする。またあわせて、動作能力や疾病の違いなどによるそれぞれの患者像がどのくらいの割合いるのかを把握し、物的対策の数量算定の根拠を見いだすことを目的としている。
研究方法
都内の2つの急性期病院において、平成16年12月-平成17年1月の2ヶ月間、1) 全病棟を対象に、各病棟の病床数、診療科目、平均在院日数、看護方式などの基礎データについての調査病棟基礎データ調査、2) 全病棟全入院患者を対象として患者の動作能力を判定する入院患者の動作能力チェック調査、3) 転倒・転落を防止するために、チェックシートによる患者の動作能力判定、およびそれに基づいた物的対策の実施状況についての環境調整のための患者アセスメントと物的対策に関する調査、4) 調査期間中に発生した入院患者の転倒・転落事例について、患者属性、転倒・転落に至った経緯、その背景や原因、周辺環境などの諸状況を事前に配布した調査票に病棟看護師に記入してもらう転倒・転落の事例調査を行った。
結果と考察
入院患者の動作能力チェック調査では、疾患群や病棟によって患者タイプと行動能力で分類された患者群の集積が異なることが明らかとなり、各患者タイプの人数割合を把握することができた。この結果と看護師の配置人数が根拠となり物的対策に必要な諸物品の数量が決められてくることが明らかとなった。環境調整のための患者アセスメントと物的対策に関する調査では、患者の動作能力や疾病群などの違いにより、病棟で具体的にどのような物的対策を実践していたかが明らかとなった。また、転倒・転落の発生件数および発生場所を明らかとし、転倒・転落への物的対策の影響について、発生件数の前年比、看護師・患者の意見などの側面から検討を行った。
結論
物的対策は看護師の転倒・転落対策への意識改革につながることが明らかとなった。
これら研究結果より、「ベッドからの転落」、「ベッドまわりでの転倒」、「トイレでの転倒」、「廊下歩行中の転倒」それぞれについて、チェックシートの行動能力の評価項目および転倒・転落への対策表の項目の更新を行った。
これら研究結果より、「ベッドからの転落」、「ベッドまわりでの転倒」、「トイレでの転倒」、「廊下歩行中の転倒」それぞれについて、チェックシートの行動能力の評価項目および転倒・転落への対策表の項目の更新を行った。
公開日・更新日
公開日
2007-07-02
更新日
-