文献情報
文献番号
200400958A
報告書区分
総括
研究課題名
急性期入院医療における医療および看護の集中度を基礎とした患者分類方法に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
筒井 孝子(国立保健医療科学院福祉サービス部福祉マネジメント室)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
2,700,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究の目的は、一般急性期病棟における医療および看護提供内容および時間の予測に基づいた『患者の集中的看護評価尺度』の開発することである。
研究方法
研究期間中に2種類の調査を実施した。まず特定集中治療室を退室できたが、一般病棟では対応が困難と考えられている重篤な看護を必要とする患者像を明らかにするために、「特定集中治療室およびハイケア病棟入室患者アセスメント入力システム」を開発し、全国の特定集中治療室(約400)を持った病院において、とくに一般急性期病棟において、手厚い看護職員を必要とする入室患者を対象としたいわゆるハイケア病棟と呼ばれる準ICUを高い看護配置でおいている28病院を選出した。これらの病院が独自に以下の3種類の病棟を選定し、連続する21日間の調査を実施した。さらに、開発した評価尺度を用いて新たに国立大学3病院で同様の調査を実施し、開発した評価尺度の妥当性を検証した。
結果と考察
本研究で収集した調査データを分析した結果、すでに、ICU病棟、ハイケア病棟、一般ケア病棟の各病棟間の患者の状態には有意な違いがあることがわかった。これにより各病棟における患者の実態と看護職員配置との関係を解析し、「ハイケア病棟加算」の病棟基準を検討するための資料となる看護必要度アセスメント項目を活用した「看護の集中度」に関する評価尺度を開発し、さらに必要な看護時間を推定するモデルを検討し、患者の看護の必要量推定モデルを新たに提案した。また他の患者集団においてもこの「看護の集中度」評価尺度が利用できることを検証した。
結論
本研究で開発された患者への看護の集中度を示す『患者の集中的看護評価尺度』は、患者の様態を説明するためのツールとして、すべての一般急性期病棟での利用が可能であり、科学的なデータに基づいた患者分類システムを持たないわが国における初めての分類システムであり、看護量を推定システムとして有益であることが示された。
公開日・更新日
公開日
2005-07-22
更新日
-