国家試験プール制を早期実現するための問題作成ソフトに関する研究

文献情報

文献番号
200400956A
報告書区分
総括
研究課題名
国家試験プール制を早期実現するための問題作成ソフトに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
森田 学(北海道大学大学院歯学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小口春久(日本歯科大学共同利用研究センター)
  • 久光 久(昭和大学 歯学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、コンピューター等のOA機器を使用した新たな問題作成システム用ソフトを構築し、新システムに組み込む試験問題について検討することである。一昨年度と昨年度は、開発したソフトの入力エラー検出機能を強化し、入力ミスへの対応の効率化を試みた。本年度は更にソフトを改良し、その実用性について評価した。
研究方法
本年度改良した内容は、①入力画面を項目別に分かり易く配置し、②出題別、タクソノミー、大項目の内容をプルダウンメニューで選択する方法に変え、③入力システムをテキスト形式ではなくワープロソフトでの入力に対応した機能を付加した、等である。この改良したソフトを全国の歯科大学の試験委員に配布して問題を作成してもらい、その問題を回収した。その結果、入力エラーがどの程度改善されているかを確認するとともに、募集した問題の質的な評価も行った。また、このソフトの使いやすさや問題点を郵便調査法で調査した。
結果と考察
保存系の問題を除く全ての分野で入力エラーは認められなかった。保存系の問題のエラーは、本来プルダウンメニューで選ぶべき箇所を、1名の試験委員が手入力したために起こったエラーであった。既出問題(626題) と新規作成問題(293題)の実用の可能性について評価した結果、約60%の問題が「ほぼこのまま」、或いは「簡単な修正」で使用可能と判定された。特に基礎・矯正の問題はその割合が高く、反対に保存や口腔外科ではその割合が低かった。質問調査では32名の委員から回答を得た(回収率82%)。Windows系のコンピューターを使用していた全ての委員が「使用できた」と答えた。78%の委員が「使用しやすい」と答え、また「昨年度に比べると改善された」と答えた委員の割合は90%であった。本年度に改良したソフトにより、入力の負担は少なくなったと考えられる。問題点として、最も多く指摘されたのは、既出問題の入力に関する事項(「既出問題のブラッシュアップについてはあらかじめ入力しておいたほうが時間を節約できる」)と、入力方法に関する事項(「入力途中で別の画面に移ることができない」)というものであった。  
結論
本年度に改良したソフトにより、入力の負担はかなり少なくなり、本研究で開発した問題作成ソフトは国家試験のプール問題の作成に充分実用可能であると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-05
更新日
-

文献情報

文献番号
200400956B
報告書区分
総合
研究課題名
国家試験プール制を早期実現するための問題作成ソフトに関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
森田 学(北海道大学大学院歯学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 小口春久(日本歯科大学共同利用研究センター)
  • 久光 久(昭和大学 歯学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
コンピューター等のOA機器を使用した新たな問題作成システム用ソフトを構築し、新システムに組み込む試験問題について検討した。
研究方法
平成14年度に、問題入力システム(コンピューターソフト)を試作した。歯科医師国家試験問題の作成に関わった経験のある有識者が、過去3年分の既出問題をブラッシュアップし、さらに新規問題を作成した。これらの問題を、試作ソフトの入力型式に従ってフロッピィーディスクにテキスト形式で入力した。平成15年度は、試作したソフトにエラー自動修正システムを強化するなどの改良を加えた。平成16年度は、①入力画面を項目別に分かり易く配置し、②出題別、タクソノミー、大項目の内容をプルダウンメニューで選択する方法に変え、③入力システムをテキスト形式ではなくワープロソフトでの入力に対応した機能を付加した、等の改良を加えた。その後、最終的にシステムに投入できなかった割合(エラー発生率)をソフトの改良前後で比較した。また、国家試験委員に質問票を送付し、使用しているPCの機種、性能、OS、記憶媒体の種類等について調査するとともに、試作されたソフトの使い易さについて調査した。更に、全国28歯科大学・大学歯学部から視覚素材を募集した。
結果と考察
入力エラーを自動的に修正する機能を付加するなど大幅に改良を試みた結果、平成15年度はエラー数が大幅に減少していた。平成16年度さらにソフトを改良した結果、殆どの問題で入力エラーがみられなくなった。一方アンケート結果から、平成16年度のソフトは殆どの委員が使用でき、また「使いやすい」と回答した。試験委員のPCのOSを調べたところ、約76%はWindows系PC、 残り24%のPCは Macintosh系PCであった。視覚素材は1715題が集まった。そのうちの約30%は試験として使用ないと判定されたものがあった。その理由として、提示された視覚素材のみでは情報量が「必要かつ充分とはいえない」という判断であった。 
結論
本研究で試作したソフトは、問題作成における委員の負担や入力エラーが少なく、国家試験のプール問題の作成に充分実用可能であると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2005-04-05
更新日
-