テーラーメイド医療に向けた不整脈誘起性薬剤の先端的スクリーニング系の開発に関する研究

文献情報

文献番号
200400932A
報告書区分
総括
研究課題名
テーラーメイド医療に向けた不整脈誘起性薬剤の先端的スクリーニング系の開発に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
西田 基宏(九州大学)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 創薬等ヒューマンサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
薬剤が不整脈を引き起こすかどうかを調べることはきわめて重要になっている。本申請では、先端的な手法を用い薬剤反応性の個人差にも適用可能な不整脈を誘起する薬剤のスクリーニング系の確立を目的とする。
研究方法
本研究では、2つのタンパク質の相互作用を検出する系として使われてきたFRET(Fluorescent Resonance Energy Transfer)を分子内の相互作用を検出する方法として、薬剤によって引き起こされる不整脈の主要な標的と考えられているカリウムチャネル(HERG)に適用することで薬物評価を行う。
結果と考察
本年度は、ヒトHERG遺伝子のクローニングおよびHERG遺伝子のアミノ末端やカルボキシル末端にCYFやYFPを付加したいくつかのキメラHERGコンストラクトの作製を行った。これらキメラHERGタンパクは形質膜に発現し、野生型HERGと同様のチャネル特性を示すことがわかった。これと並行して、電極付培養ディッシュを用いたラット新生仔心室筋の初代培養細胞の活動電位測定系を確立させ、いくつかの薬剤が活動電位持続時間を延長させることを見出した。
結論
作成したキメラHERGタンパクは、野生型HERGと同様のチャネル特性を保持しており、FRET解析に使用可能であることが明らかとなった。また、電極付培養ディッシュを用いた初代培養心筋細胞の活動電位測定法は、画期的な不整脈誘発薬剤のスクリーニング法となる可能性が示された。

公開日・更新日

公開日
2005-04-06
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-04-20
更新日
-