ワクチン創生の新テクノロジーと新規ワクチンの開発

文献情報

文献番号
200400908A
報告書区分
総括
研究課題名
ワクチン創生の新テクノロジーと新規ワクチンの開発
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
小島 朝人(国立感染症研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 高崎 智彦(国立感染症研究所)
  • 東 雍((財)阪大微生物病研究会)
  • 山西 弘一(大阪大学大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 創薬等ヒューマンサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
17,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
①次世代日本脳炎ウイルス(JEV)サブユニットワクチン開発、②侵入懸念ウエストナイルウイルス(WNV)のワクチン緊急開発、③第3世代ワクチン用新テクノロジー開発、を柱に研究を推進する。
研究方法
研究組織相互で連携/分担し、研究の進展を図った。
結果と考察
①JEサブユニットワクチン開発:問題点はFBSのBVDVで、陽性細胞由来品は規制が強い。前期J12#26細胞のGLP対応適否をBVDV RNAと感染性で調査した。培養液/細胞/FBSはRNA陽性だが細胞/培養液接種BVDV感受性細胞はBVDV抗原陽転せず、持続感染可能性は極小と思われる。②WNVワクチン開発:1)不活化ワクチン:前期新不活化JEワクチンに準じ不活化ワクチンを試験製造した。JEワクチン国家検定法に準じた2回免疫マウスに高い中和抗体価が誘導され、JEワクチン力価試験法がWNVワクチン評価に有用である事が示唆された。2)WNV単クローン抗体:ワクチン・診断系に必須なWNV特異単クローン抗体樹立を試み、試験製造不活化WNV過免疫で11クローンを樹立した。WNV抗体は蛍光抗体/ELISA法で全て陽性で、中和抗体陽性クローンも得られた。有力なツールと思われる。3)サブユニットワクチン:次々世代ワクチン用WNV構造蛋白cDNAを合成・クローニングしてprM-Eベクターを構築した。発現量で候補親株細胞を選別した結果、細胞2種でE抗原の培地内大量発現を確認した。開発基盤が整ったと思われる。③新テクノロジー開発:CMVプロモーター特許権による拘束回避のため新プロモーターを検索した。HHV-6B、-7主要前初期遺伝子2種のプロモーターをLuc遺伝子発現でCMVと比較した結果、新プロモーターはT細胞株で5~10倍高い活性を示した。DNAワクチン用の有力なプロモーターと思われる。
結論
①WNVワクチン緊急開発:1)試作不活化ワクチンの高い抗-WNV中和抗体誘導能、2)サブユニットワクチン用cDNAベクターでWNV抗原大量発現成功、3)WNV中和単クローン抗体樹立等、大きな進展をみた。②次世代JEワクチン開発:規制を受けるBVDVの高感度検出法確立、③新テクノロジー:CMV 以上の高活性プロモーター発見等、顕著な成果を得た。

公開日・更新日

公開日
2005-05-16
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-04-20
更新日
-