特定疾患のアウトカム研究:QOL、介護負担、経済評価

文献情報

文献番号
200400842A
報告書区分
総括
研究課題名
特定疾患のアウトカム研究:QOL、介護負担、経済評価
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
福原 俊一(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療疫学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 下妻 晃二郎(流通科学大学サービス産業学部医療福祉サービス学科)
  • 萱間 真美(聖路加看護大学精神看護学研究室)
  • 浅井 篤(熊本大学大学院医学薬学研究部生命倫理学)
  • 陳 和夫(京都大学医学部附属病院理学療法部呼吸器内科)
  • 中山 健夫(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
43,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
難治性疾患に対する治療法や介入方法の適切な評価に際しては、疾患が患者(および介護者など)の主観的な健康度や日常生活機能に与えるインパクト健康関連クオリティオブライフ(QOL)、介護負担感、生産性や医療資源消費、等の社会的インパクトの評価が不可欠であるとの前提にたち、難治性疾患患者を対象とした総合的なアウトカム研究を展開することを目指し、本研究班を組織した。
研究方法
本研究班は、以下の各グループで構成され、それぞれ独自の目的で研究を行なった。同時に他グループは相互に有機的に連携しながら、プロジェクトを進行させた。
1)基礎的および疫学研究グループ、1睡眠時無呼吸症候群を中心とした睡眠と健康に関するアウトカム研究 、2張型心筋症のQOL研究:拡張型心筋症 (DCM) は成因・治療法が未確立で予後不良な難病の一つである。本研究は日本におけるDCM患者のQOLを評価し、その関連要因と心理的適応を明らかにするものである。2) 生理要因とQOL 研究グループ、 3) 介護負担感研究グループ、4) 介入研究グループ、5) 経済評価研究グループ、6) 医療倫理研究グループ、7)臨床班との協力。
結果と考察
1)集団において中程度以上の睡眠呼吸障害の頻度は30.3%であった。拡張型心筋症のQOL研究:倫理審査の承認を得られた施設から研究を開始した。2) 2年以上にわたりnCPAP療法を行っているOSAHS患者 66名において治療600-1000日目に使用時間と血圧を測定したところ、治療前に比し治療1000日目では拡張期血圧が5.1mmHg低下していた。 3)介護者を対象にデータを収集・解析後、4ドメインが抽出さた。ZBI、SF-8の複数ドメインと併存妥当性を示した。各ドメインで十分な信頼性が確認された。4)ARMへのロービジョンケア介入、神経難病患者へのコーチング介入を実施中である。5)今回の最終分析では473万円/QALYであった。感度分析では、在宅酸素療法の効果の影響が大きかった。6)「重症疾患の診療倫理指針」に関する提言書を策定し、医療倫理シンポジウムにて公開した。(神経変性班と共催) 7)臨床班との協力:ベーチェット班、神経変性班、呼吸不全班、後縦靭帯骨化症班、と協同作業を行なった。
結論
本研究班は、上記の6本の主要な研究の柱をたて、具体的な成果を達成した。

公開日・更新日

公開日
2005-08-04
更新日
-

文献情報

文献番号
200400842B
報告書区分
総合
研究課題名
特定疾患のアウトカム研究:QOL、介護負担、経済評価
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
福原 俊一(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療疫学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 下妻 晃二郎(流通科学大学サービス産業学部医療福祉サービス学科)
  • 萱間 真美(聖路加看護大学精神看護学研究室)
  • 浅井 篤(熊本大学大学院医学薬学研究部生命倫理学)
  • 陳 和夫(京都大学医学部附属病院理学療法部呼吸器内科)
  • 中山 健夫(京都大学大学院医学研究科社会健康医学系専攻健康情報学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
難治性疾患に対する治療法や介入方法の適切な評価に際しては、疾患が患者(および介護者など)の主観的な健康度や日常生活機能に与えるインパクト健康関連クオリティオブライフ(QOL)、介護負担感、生産性や医療資源消費、等の社会的インパクトの評価が不可欠であるとの前提にたち、難治性疾患患者を対象とした総合的なアウトカム研究を展開することを目指し、本研究班を組織した。
研究方法
本研究班は、以下の各グループで構成され、それぞれ独自の目的で研究を行なった。同時に他グループは相互に有機的に連携しながら、プロジェクトを進行させた。
1)基礎的および疫学研究グループ、1睡眠時無呼吸症候群を中心とした睡眠と健康に関するアウトカム研究 、2張型心筋症のQOL研究:拡張型心筋症 (DCM) は成因・治療法が未確立で予後不良な難病の一つである。本研究は日本におけるDCM患者のQOLを評価し、その関連要因と心理的適応を明らかにするものである。2) 生理要因とQOL 研究グループ、 3) 介護負担感研究グループ、4) 介入研究グループ、5) 経済評価研究グループ、6) 医療倫理研究グループ、7)臨床班との協力。
結果と考察
1 種々の包括的および疾患特異的QOL尺度の開発と検証、QOL測定における種々の基礎的・方法論的諸問題の解決のための研究:レスポンス・シフト現象の観察と対処法、QOL欠損値の適切な処理法の検討、項目応答理論を活用したQOLの高精度・低負担測定システムの開発に関する研究、等の実施。2 難治性疾患以外にも活用可能な介護負担感を測定する尺度の完成と検証。
3 難治性疾患を対象とし、アウトカムをQOLなどの患者立脚アウトカムにおいた2つのコホート研究を計画・実施。4 難治性疾患の非薬物治療方法の有効性を、QOLをアウトカムとして評価する2つの本格的な臨床試験を計画、実施した。5 難治性疾患の治療に関する医療経済評価研究を実施した。6 難治性疾患および重症疾患における意思決定にまつわる倫理的諸問題を整理し、実際に役立つ診療倫理指針を作成、公表した。7 他臨床班の研究に協力した。
結論
患者・患者家族の視点にたったアウトカムの測定方法の開発と検証、アウトカムを改善する介入方法の開発と実践、介入方法の有効性を科学的に検証し、結果が社会に与えるインパクトも考慮にいれた解釈、を目的として3年間の研究を推進し、所期の目的を達成した。

公開日・更新日

公開日
2005-08-04
更新日
-