「医療用医薬品の販売に係る情報提供ガイドライン」の施行に伴う企業側実体の調査研究

文献情報

文献番号
202025018A
報告書区分
総括
研究課題
「医療用医薬品の販売に係る情報提供ガイドライン」の施行に伴う企業側実体の調査研究
課題番号
19KC2010
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
渡邊 伸一(帝京平成大学 薬学部)
研究分担者(所属機関)
  • 山浦 克典(慶應義塾大学 薬学部 医療薬学・社会連携センター 社会薬学部門)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス政策研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了年度
令和3(2021)年度
研究費
2,770,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 厚生労働省は、販売情報提供活動において行われる広告又は広告に類する行為を適正化することにより、保健衛生の向上を図ることを目的として、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」を策定し、平成31年4月から適用された。
 本研究では、ガイドライン適用後に、企業側の受け止め及び対応状況を調査し、医療用医薬品の販売情報提供活動に係る規制の課題を洗い出し、我が国の医療用医薬品販売情報提供活動に係る規制制度への提言を行う。
 3年計画の2年目(令和2年度)は、我が国の医療用医薬品販売情報提供活動に係る規制制度への提言を検討するために、ガイドラインが完全施行されて1年以上が経過することから、製薬企業に対して、ガイドラインの遵守状況の調査を行い、製薬企業のガイドラインの遵守状況の現状を把握する。また、本ガイドライン作成にあたり、厚生労働省が作成した海外のガイドライン比較表を参考に、海外の医療用医薬品の販売情報提供に関わる最新の法律・ガイドラインと日本のガイドラインとの比較を行う。さらに、ガイドラインは、医薬情報担当者(MR)、メディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)その他の名称や所属部門にかかわらず適用されることから、製薬企業に対し、医薬情報担当者(MR)及びメディカル・サイエンス・リエゾン(MSL)による医療用医薬品の情報提供の現状に関する調査を行い、これらの職種の情報提供の違いについて明らかにする。
研究方法
 製薬協、GE薬協、日漢協、ワクチン協会及び血協の加盟企業に対して、Webによる無記名調査を実施した。
 ガイドライン作成にあたり、厚生労働省が作成した米国、EU、英国および仏国のガイドライン比較情報5)を参考に、医療用医薬品の販売情報提供に関する最新の法律・ガイドラインを各国公式ウェブサイトから入手し、その内容を調査した。
 無記名自記式質問紙は、Wordファイルにより日本製薬工業協会へ送付し、同協会から会員企業に対して当該ファイルを配布、調査を実施した。
結果と考察
 社内体制整備の部分を含めて、ガイドラインが完全施行されて1年以上が経過した2021年1月の時点で、製薬協、GE薬協、日漢協、ワクチン協会及び血協の加盟企業に対して、ガイドライン遵守状況の調査を行い、従業員に対する教育、モニタリング等の頻度、審査・監督委員会への報告頻度、経営陣への報告頻度等のガイドラインの遵守状況が明らかとなった。
 日本と各国のガイドラインを比較することで、双方の優れている点を明らかにした。
 MSLとMRの情報提供活動を比較し、MSLは日本製薬工業協会の「MSLの活動に関する基本的考え方」を遵守してプロアクティブな情報活動では主にKOL, KEE等の社外医科学専門家に対して、リアクティブな活動においてもKOL, KEEに対する方が医療従事者に対してよりも積極的に活動していることを初めて明らかにした。
結論
 製薬企業に対するガイドラインの遵守状況調査は、個別の行政指導に利用することを目的に行ったものではないことから、各企業は、この結果も参考に、必要に応じ、ガイドラインの遵守状況について自主点検や検討を行い、適切な医療用医薬品の販売情報提供活動を行う体制を整備することが望まれる。
 研究班は、我が国の医療用医薬品販売情報提供活動に係る規制制度への提言を行うという本研究の目的に向けて、3年目(令和3年度)も、引き続き、検討を続ける必要がある。

研究報告書(PDF)

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202025018Z