概要版

文献情報

文献番号 201811089A
報告書区分 総括
研究課題 小児慢性特定疾病児童等自立支援事業の発展に資する研究
課題番号 H30-難治等(難)-一般-017
研究年度 平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関) 檜垣 高史(国立大学法人 愛媛大学 大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座) 
研究分担者(所属機関) 掛江 直子(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 臨床研究センター生命倫理研究室・室長)、三平 元(国立大学法人千葉大学 附属法医学教育研究センター・特任講師)、石田 也寸志(愛媛県立中央病院 小児医療センター・小児医療センター長)、高田 秀実(国立大学法人愛媛大学 大学院医学系研究科 地域小児・周産期学講座・寄附講座准教授)、落合 亮太(公立大学法人横浜市立大学 学術院医学群医学研究科 看護学専攻 がん・先端成人看護学・准教授)、滝川 国芳(京都女子大学大学 発達教育学部 教育学科)、及川 郁子(学校法人渡辺学園東京家政大学 短期大学部・教授)、樫木 暢子(国立大学法人愛媛大学 大学院教育学研究科教育実践高度化専攻・准教授 )、三沢 あき子(京都府立医科大学 小児科学・講師) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
開始年度 平成30(2018)年度
終了予定年度 2020年度
研究費 9,231,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
平成27年1月より都道府県、指定都市、中核市(以下「都道府県等」という)は小児慢性特定疾病児童等(以下「小慢児童」という)の将来の自立にむけて、小児慢性特定疾病児童等自立支援員(以下「自立支援員」という)を配置する等して「相談支援」「療養生活支援」「相互交流支援」「就職支援」「介護者支援」「その他自立支援」で構成された小児慢性特定疾病児童等自立支援事業(以下「自立支援事業」という)を実施している。 自立支援事業の実施内容は都道府県等間で差異があることが指摘された(平成27年度全国実施状況調査;厚生労働省)。また、「小児慢性特定疾病児童等自立支援員による相談支援に関する研究」(平成28-29年度厚生労働科学研究)(以下「先行研究」という)において小慢児童や家族が相談する内容を調査した結果、保育所・幼稚園の就園に関連すること、就学・学習支援など教育に関連すること、就労に関連すること、小慢児童のきょうだいのこと、等の支援ニーズが高いことが明らかにされた。 このような背景のもと、自立支援事業の積極的な実施及び内容の充実をめざして、地域間格差が生じないようにするため、自立支援事業実施の手引き及び自立支援員研修教材の原型を作成するために、ニーズをもとづいて研究を計画・施行した。
研究方法:
◎研究1:自立支援事業実施手引き・自立支援員研修教材作成 ◎研究2:自立支援事業の先進事例・好事例等に関する情報収集・分析および保健所における相談支援の実態調査 ◎研究3:自立支援事業全国実施状況調査・分析、移行期医療支援事業との連携に関する情報収集・分析 ◎研究4:小慢児童の保育所・幼稚園就園実態調査及び就園支援に関する情報収集・分析 ◎研究5:小慢児童の就学・学習支援に関する情報収集・分析 ◎研究6:小慢児童の就職支援、就労支援に関する情報収集・分析 ◎研究7:小慢児童のきょうだい支援に関する情報収集・分析
結果と考察:
◎研究1では、各都道府県の自立支援員の活動及び研修等に関する実際の相談概要を収集した。自立支援事業実施手引きの作成にむけて、自立支援員研修教材の体裁に編集する。 ◎研究2では、小児慢性特定疾病医療費助成申請窓口でもある全国468保健所における自立支援事業の実態調査を行い、保健所の役割と課題を明らかにした。多くの保健所で、医療費助成申請等の機会を活用し、面談や訪問などで相談支援に取り組んでいるが、人員が限られ、知識・研修の不足等課題が明らかとなり、本研究班における手引き等の作成や好事例の提示等により、各地域において保健所と関係機関が連携した自立支援事業の充実・発展につながることが示唆された。 ◎研究3では、経年変化を捉え課題を抽出した。移行支援との連携について情報収集した。 ◎研究4、5では、自立支援事業による就園に関する課題と就学支援、学習支援の実施状況について、都道府県等より聞き取り調査により情報収集と分析を行い、地域における好事例を例示した。 ◎研究6では、小慢児童の雇用に関する企業の意識調査を、モニター会社登録者のうち、従業員50名以上の企業の人事・教育部門に所属する3354名に対して、Web上の自記式質問紙を用いた横断研究を実施した。新規性の高い研究である。小慢児童の雇用経験は「一般枠で雇用経験あり」9%、「障害者枠で雇用経験あり」14%で,雇用形態は「障害者枠」が46%と最多であった。疾患に対する認知度は、「名前だけ知っている」が先天性心疾患で57%、小児がんで73%であった。仮想事例の雇用可能性に関しては、先天性心疾患事例では「非正規社員(障害者枠)の可能性あり」が29.7%、小児がん事例では「短時間労働者(一般枠)の可能性あり」が34%で、「雇用は難しい」との回答は小児がん事例で43%と多かった。 ◎研究7では、きょうだい支援を実施している地域の患者・家族会、小慢児童を支援する特定非営利活動法人及びボランティア団体等を調査対象とし、支援活動実態を調査した。支援の内容としては、「相談支援」「啓発活動」「語り合いの場づくり」「レクリエーション」が上位であった。ほとんどの地域において何らかのきょうだい支援をうけることができる可能性が示唆された。
結論:
自立支援事業に関する実態を把握し、情報提供することで、全国の自立支援員は、より多くの患者や家族に対して医療と福祉と教育と就労の機能的融合を視野に入れた、尚一層質の高い相談支援を行うことが可能となる。本研究において収集した支援内容に関する情報を集約した自立支援事業実施の手引き及び自立支援員研修教材を公表することで、自立支援事業の均てん化が可能となり、都道府県等における自立支援事業の尚一層の発展が期待できる。
公開日 2019年07月26日
研究報告書

ファイルリスト

公開日・更新日

公開日 2019年07月26日
更新日 -
収支報告書

文献情報

文献番号 201811089Z

報告年月日

報告年月日 2020年02月21日
 

収入

(1)補助金交付額 12,000,000円
(2)補助金確定額 12,000,000円
差引額 [(1)-(2)] 0円
 

支出

研究費(内訳) 直接研究費 物品費 1,558,441円
人件費・謝金 1,268,708円
旅費 4,757,940円
その他 1,645,911円
間接経費 2,769,000円
合計 12,000,000円
 

備考

備考  
 

公開日・更新日

公開日 2020年03月15日

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