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文献情報

文献番号 201811069A
報告書区分 総括
研究課題 中枢性摂食異常症および中枢神経感作病態を呈する疾患群の脳科学的な病態解明と、エビデンスに基づく患者ケア法の開発
課題番号 H29-難治等(難)-一般-059
研究年度 平成30(2018)年度
研究代表者(所属機関) 関口 敦(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 行動医学研究部) 
研究分担者(所属機関) 安藤 哲也(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 行動医学研究部)、福土 審(東北大学大学院医学系研究科)、中里 道子(千葉大学大学院医学研究院)、吉内 一浩(東京大学医学部附属病院)、菊地 裕絵(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター)、河合 啓介(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国府台病院)、須藤 信行(九州大学大学院医学研究院)、兒玉 直樹(産業医科大学神経内科)、丸尾 和司(筑波大学医学医療系) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患等政策研究(難治性疾患政策研究)
開始年度 平成29(2017)年度
終了予定年度 2019年度
研究費 7,424,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
本研究の目的は、中枢性摂食異常症および中枢神経感作異常をきたす疾患群に対して、脳科学的に治療構造を解明し、エビデンスに基づく患者ケア法を開発することである。 本研究事業では、摂食障害治療支援センター事業および摂食障害研究班(AMED安藤班:摂食障害の治療支援ネットワークの指針と簡易治療プログラムの開発)や摂食障害治療支援センター事業と連携し、中枢神経感作病態を呈する疾患群の脳科学的な病態を解明する。更に、中枢神経感作病態の修正が期待できる治療プログラムを実施し、治療効果の脳科学的なエビデンスを創出し、中枢神経感作病態という観点に着目した患者ケアの向上を実現する。
研究方法:
本研究課題では、以下の4つの研究課題を多施設共同研究として実施する。 @摂食障害の治療プログラムの効果検証 神経性過食症を対象に、中枢神経感作病態としての食や体型に対する過剰反応を、定期的な食事習慣の導入により減感作していく治療構造を持つ心理療法である、CBT-Eの効果検証のためにランダム化比較試験(RCT)を実施する。 A心身症の治療プログラムの効果検証 代表的な心身症である過敏性腸症候群(IBS)を対象に、中枢神経感作病態としての内受容感覚に対する過剰反応を、内受容感覚曝露により減感作していくという治療構造を持つ心理療法である、内受容感覚曝露療法(CBT-IE)の効果検証のためにRCTを実施する。  上記2研究課題に共通する項目として、CBT-E/IEを普及させるために、実施者の教育・研修システムの確立が必要であり、わが国で実施可能な方法を検証する。 B疾患横断的脳画像レジストリ研究 摂食障害患者と、心身症患者の疾患横断的な脳画像レジストリを構築する。脳MR画像は、3テスラMRI装置が利用できる各施設において、可能な限り撮像シークエンスを統一し、安静時fMRI、拡散テンソル強調画像、T1強調画像による撮像を行なう。同時に質問紙や認知課題での心理評価・症状評価を行なう。特に、中枢神経感作病態の指標として、食・体型等の刺激に対する反応性や内受容感覚尺度を評価し、研究会等を開催し検討する。中枢神経感作病態の指標に特異的な脳構造・脳機能変化を重回帰分析により抽出し、中枢神経感作病態の神経基盤を明らかにする。 C脳画像データ統合による解析研究 各施設で収集した脳画像データをNCNPに集約し、画像の前処理及び個人内解析を半自動的に実行できる解析パイプラインを構築し、分担施設でも解析を実施するためのデータダウンロードシステムを構築し、解析用PCを導入して横断的な解析研究を行い中枢感作病態の脳内基盤を検証する。研究@Aの治療介入が開始された後には、試験群/対照群に対して、介入前後に脳画像・認知心理機能評価を行う。縦断データがそろい次第、主要アウトカムの改善と、中枢神経感作病態の指標および関連する脳領域との関連を検証し、臨床症状の改善の背景にある中枢神経感作病態の改善を脳科学的に実証する。
結果と考察:
研究@Aにおいて、治療研究のプロトコールをブラッシュアップし、プロトコール論文の執筆を進めている。また、分担施設での倫理申請を完了し、割付と症例報告(CRF)システムの設計、入力マニュアル手順書の作成、事務マニュアルの作成、募集広告の作成、募集の開始へと展開している。 研究Bでは、摂食障害患者のベースライン76例、フォローアップ30例、健常群ベースライン108例、フォローアップ30例の脳MR画像および心理検査データが収集できた。 研究Cとして、多施設のデータを一元的に解析できる解析パイプラインに、安静時脳活動の解析プログラムを追加した。予備的な解析を実施し、摂食障害患者において、左半球の紡錘状回、峡部帯状回、右半球の紡錘状回、眼窩前頭野で皮質厚が有意に低下していた。また、左下前頭回三角部と左眼窩前頭皮質の皮質容積量が低下しており、患者群において強迫性尺度との相関を認めた。更に、機械学習アルゴリズムを利用した解析において、両側下前頭回三角部(Model Coefficients lt.:-0.28, rt.:-0.05)、左楔前部(Model Coefficients -0.22)、左上後頭溝・横後頭溝(Model Coefficients -1.1)、左中前頭回(外背側前頭前野)(Model Coefficients -0.07)などの領域が、摂食障害群を予測する部位として検出された。
結論:
研究@Aで作成した手順書および各種マニュアルは、本研究事業内で推敲を重ねた後に今後実施される治療者研修会などでCBT-E/IEの治療者に提供、活用される予定である。また、研究BCで収集した脳画像レジストリデータ及び1次解析結果に関しては、研究チーム内で共有し研究リソースとして活用される。
公開日 2019年09月05日
研究報告書
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目次

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総括研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表

成果一覧表  [0.026MB]

倫理報告書写し  [5.082MB]

 

公開日・更新日

公開日 2019年09月05日
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