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文献情報

文献番号 201033038A
報告書区分 総括
研究課題 食鳥・食肉処理工程等におけるリスク管理に関する研究
課題番号 H22-食品・一般-010
研究年度 平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関) 川本 恵子(帯広畜産大学 動物・食品衛生研究センター) 
研究分担者(所属機関) 川本 恵子(国立大学法人帯広畜産大学 動物・食品衛生研究センター)、重茂 克彦(国立大学法人岩手大学 農学部)、三澤 尚明(国立大学法人宮崎大学 農学部)、朝倉 宏(国立医薬品食品衛生研究所 衛生管理部)、藤村 達也(日本ハム(株)中央研究所 札幌サテライト)、山崎 栄樹(国立大学法人帯広畜産大学 畜産学部) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
開始年度 平成22(2010)年度
終了予定年度 平成24(2012)年度
研究費 20,000,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
鶏肉の病原微生物汚染による健康被害リスクを軽減する目的で、本課題では大規模食鳥処理施設において、導入されている衛生管理システムの検証と改善を行い、衛生行政に貢献することを目的とする。また、結着肉や内臓肉などについても知見を得て衛生行政に資する。
研究方法:
食鳥処理場での衛生管理体制を調査し病原菌の汚染実態調査を行う。内臓肉処理方法の実態とO157等の病原菌汚染状況を調査する。結着肉の製造施設における衛生管理手法や手順書を入手し、市販品の汚染実態調査とともに、結着肉製造の衛生管理手法についてまとめる。また、食鳥処理工程等における消毒薬の効果について検証を行う。ヒト臨床分離株をMLST解析、遺伝的に由来を調べる。
結果と考察:
食鳥処理場汚染実態調査ではリステリアおよびO157は陰性であった。鶏糞便中カンピロバクターとサルモネラの汚染率は高く、衛生管理の良い処理場においても汚染食鳥と非汚染食鳥の同時処理による交差汚染が生じていた。市販の結着肉製品の汚染実態調査では、O157は陰性であったが、リステリアは50%と陽性率が高く、製造工場の衛生管理の徹底が必要である。食肉処理場の搬入牛を対象に、糞便、大腸、肝臓におけるO157の汚染実態調査では、大腸では7.8%、肝臓では0.4%の陽性率であった。白物内臓肉は、基本的には整形後洗浄して出荷されており、腸管出血性大腸菌などの病原体を死滅させる工程がない。今後、O157除去に有効な工程を同定していく必要がある。また鶏と体表面のカンピロバクターに対し塩化セチルピリジニウム(CPC)を用い、吸引処理と超音波照射処理を組合せた方法で菌数を処理前の10?100分の1程度に減少できた。カンピロバクター食中毒では原因食品の特定率が低いが、ヒト臨床株のMLST解析結果から、約73%において63%はニワトリ、14%はウシ、23%はその他(ブタ、綿山羊等)由来と推定され、国内カンピロバクター食中毒の原因食品として鶏肉が最も重要であるという現在の認識を遺伝学的に裏付けた。
結論:
農場段階での汚染率の高さが、交差汚染などを経て、食鳥処理場での加工処理段階での汚染につながっており、区分処理など、各処理場のHACCP型管理の導入を進める必要がある。殺菌剤としてCPCが有効であるが、国内では食品添加物としての使用が認可されておらず、施策面での対応が求められる。MLSTにより原因食品の推定をある程度でき、また日本特有の遺伝型が存在することから、遺伝学的原因推定手法の有効性・精度を評価するため、今後も動物由来株の収集と遺伝子解析を進める必要がある。
公開日 2011年05月26日
研究報告書
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公開日・更新日

公開日 2012年03月21日
更新日 -

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