新興・再興感染症研究事業の企画及び評価に関する研究

文献情報

文献番号
200400587A
報告書区分
総括
研究課題名
新興・再興感染症研究事業の企画及び評価に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
中谷 比呂樹(国立感染症研究所 )
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
7,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
新興・再興感染症研究事業を効果的に実施するためには、適切な課題の設定、研究事業の企画及び評価が不可欠であるため、その現状及び今後の方向性についての知見を収集するとともに感染症及び行政の専門家からなる評価委員会を設置し、これらの評価を実施した。さらに、この評価手法に関する分析を行い、今後の全体計画、評価方法の改善方法について検討した。
研究方法
新興・再興感染症の研究の企画、評価に関する研究のため委員会を専門領域の委員と行政関係の委員で構成し、公募すべき課題を定め、研究テーマの更新を行い、採択における審査と採択後の評価を行った。評価手法について専門的、行政的評価の関係について分析を行うとともに各課題について事前、中間、事後での評価結果の推移について検討を行った。分担研究においては、高度の安全管理が必要な病原体に関連する現在の状況を整理し、また諸外国におけるBSL4施設の稼働及び利用状況を把握した上で、我が国における新興感染症研究分野での、今後の高度安全管理が必要な研究の方向性と課題点について検討を行った。
結果と考察
16年度採択の研究課題に関して、各課題が得た評価結果について、事前評価結果と1年目の評価結果の相関関係について分析を行った。事前評価について、専門的、行政的評価の関係について分析した結果は有意で、ほぼ一対一対応の関係ェセられた。1年目終了時での評価については、有意な相関は得られず、事前評価と1年目評価の相関を見た結果では、行政的評価では限界的に有意であるが専門的評価では無相関であった。また分担研究においては、BSL4病原体は扱えなくとも、組み換え遺伝子技術等を応用して検査診断系の確立は行いうるが、患者から得られたウイルスの遺伝子解析はその病原性を知り将来へのデータベースを作る上で重要なことが指摘され、具体的課題の提示がなされた。
結論
前年度評価が変化しても本年度評価に有意な影響を及ぼさないという結果であった。専門的評価は各評価を通じてほぼ評価が一定して推移しており、安定的な結果が得られた。一方、行政的評価では事前評価に差異があったのに比べ、1,2年目で評価が均一化し、さらに再び事後で大きな差異が生じていた。今後、評価が変動する要因について、更に詳細に検討を行い、より質の高い研究結果につながるよう分析を進める予定である。

公開日・更新日

公開日
2005-08-23
更新日
-