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文献情報

文献番号 201450004A
報告書区分 総括
研究課題 漢方の新たな科学的知見創出に向けた疾患および証の関係性の検討 
課題番号  
研究年度 平成26(2014)年度
研究代表者(所属機関) 渡辺 賢治(慶應義塾大学 環境情報学部) 
研究分担者(所属機関) 宮野 悟(東京大学 医科学研究所ヒトゲノム解析センター)、美馬 秀樹(東京大学 大学院工学系研究科)、引網 宏彰(富山大学 大学院医学薬学研究部)、村松 慎一(自治医科大学 東洋医学部門)、並木 隆雄(千葉大学 医学部)、木村 容子(東京女子医科大学 東洋医学研究所)、吉野 鉄大(慶應義塾大学 医学部) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 【委託費】 「統合医療」に係る医療の質向上・科学的根拠収集研究
開始年度 平成26(2014)年度
終了予定年度 平成26(2014)年度
研究費 3,847,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
本研究は漢方の科学的知見の創出に向けた疾病と証との関係性に関する検討を行い、将来的な漢方臨床研究の基盤を作ることを目的とした。
研究方法:
平成20・21 年度「主観的個別化患者情報のデータマイニングによる漢方・鍼灸の新規エビデンスの創出」で作成した診療情報プラットフォームを用いて、平成22-24 年度「漢方の特性を利用したエビデンス創出と適正使用支援システムの構築」において蓄積した診療情報を用いた解析を行った。さらに今年度は、平成22-24 年度「漢方の特性を利用したエビデンス創出と適正使用支援システムの構築」において明らかになった問診入力システムの課題を解決するために、問診入力システムについて大幅な改修を行った。いくつかの施設では旧システムでの診療情報蓄積を継続し、解析するとともに、慶應義塾大学では新システムを試用し、より患者が入力しやすい、そして正確な情報が収集可能なインターフェースを開発した。
結果と考察:
虚実や寒熱といった漢方診断を予測するシステムを実際の臨床現場に適用するモデルを構築するため、日常診療でよくみる疾病である月経困難症を対象とし、そこでよくみられる証と、それに対応した漢方処方について検討した。処方の使い分けについて、漢方を専門としない医師でも使い易いように証の概念をあえて除いて予測するモデルを構築するとともに、そのモデルによる処方選択の妥当性について診療録の後ろ向きレビューにより検討を試みたところ、我々のモデルにより副作用を軽減できる可能性が示唆された。また、冷え症と不眠症については、問診情報に対して主成分分析を組み合わせたクラスター解析を適用し、証や漢方処方との関連について検討した。また、証の診断も含めて処方を予測することの意義についても検討を行った。問診入力情報のみで、医師が頻用する3 処方を予測した場合と、漢方専門医による証診断を問診に合わせて用いた場合の予測精度を比較した。この検討結果から、漢方薬処方における証診断の重要性が明確になったため、虚実寒熱といった証の予測について再検討を行うとともに、気血水についても正確な予測に向けた検討を重ねている段階である。以上、本年度の成果からは、処方の使い分けロジックが開発可能なことが示された。
結論:
今後はこの結果を応用して、代表的な疾患ごとに頻用処方を使い分けるアプリケーション開発することで将来的な漢方臨床研究の基盤を作る方針である。また、研究参加施設全体で新システムにより診療情報を蓄積し、より正確な情報蓄積と、さらなる研究の可能性について探りたい。
公開日 2015年06月09日
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公開日・更新日

公開日 2016年05月13日
更新日 -

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