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文献情報

文献番号 201328068A
報告書区分 総括
研究課題 薬剤師が担うチーム医療と地域医療の調査とアウトカムの評価研究
課題番号 H25-医薬-指定-025
研究年度 平成25(2013)年度
研究代表者(所属機関) 安原 眞人(東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科薬物動態学分野) 
研究分担者(所属機関) 佐々木 均(長崎大学病院)、吉山 友二(北里大学 薬学部) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
開始年度 平成25(2013)年度
終了予定年度 平成27(2015)年度
研究費 4,800,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
少子超高齢社会における医療提供体制の再構築が求められる中で、チーム医療と地域医療を推進する上で薬剤師が担うべき役割を明らかにする目的で、2つの分担研究班による調査研究を行った。 チーム医療については、平成22年4月30日付の厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」において、薬剤師の医療チームでの積極的な活用が提言された。医政局長通知において現行法で可能とされている業務の推進を図るため、それらの業務における薬剤師の更なる活用や、医師の業務軽減に対する貢献を評価し、効率的な医療資源の投入と活用に関する調査、研究を実施することとした。さらに、薬学教育6年制を踏まえて薬剤師に今後期待される業務範囲・役割の拡大について、現行法で可能な範囲と、それらを実施するために必要な条件等について調査・検討を行い、その効果、影響等を評価し、薬剤師の担うべき役割を明らかにすることを目標に定めた。 薬局薬剤師は、地域医療の担い手として、地域完結型の医療・介護の体制を整備するため、地域包括ケアシステムの一員として在宅医療における明確な役割を示し主体的に取り組むことが重要となる。在宅医療・かかりつけ薬局推進分担研究班(吉山班)では、かかりつけ薬局機能をもった在宅医療提供薬局を推進するための新たな基準の作成を目指した。
研究方法:
日本医療薬学会を活動の母体として、日本病院薬剤師会と日本薬剤師会から研究協力者の推薦を得て、初年度に2つの調査研究班を立ち上げた。チーム医療推進分担研究班(佐々木班)では、国内における先進的なチーム医療事例を収集・調査した。先進事例として、長崎あじさいネットと神戸市立医療センター中央市民病院の視察を行った。吉山班では、薬局業務運営ガイドラインや、在宅療養アクションプラン、その他厚生労働省や日本薬剤師会などから出されている通知等とこれまでに実施されてきた調査研究結果を踏まえて、新たな基準案を作成し、日本薬剤師会等の協力で、全国の薬剤師会会長等の役職者を抽出し、有識者へのヒアリング調査を行った後、日本医療薬学会ホームページに基準案を掲載しパブリックコメントを求めた。寄せられた意見に基づき修正した版を「薬局の求められる機能とあるべき姿」として公表し、アンケート調査を行った。
結果と考察:
佐々木班では、患者への安全・安心の医療を提供する業務および医師の負担を軽減し、安全で高度な医療提供を目指した薬剤師の先進事例を調査・収集した。先進的チーム医療として、抗がん剤治療におけるチーム医療、緩和ケアにおけるチーム医療、精神疾患治療におけるチーム医療、TDMが必要な薬物治療に対するチーム医療、救急・ICU領域におけるチーム医療などを対象とした。薬剤師が担うチーム医療の代表例として、医師と薬剤師の合意に基づく処方提案と電子カルテ機能(神戸市立医療センター中央市民病院)、経口分子標的薬の薬剤師外来(日立製作所日立総合病院)、救命救急センターICU(集中治療室)におけるチーム医療(昭和大学病院)、地域医療情報ネットワークを活用する薬局・薬剤師(長崎県薬剤師会)を選び、2月16日に開催したシンポジウムにおいてその活動を具体的に報告し、チーム医療における薬剤師の役割について総合的に考察した。長崎あじさいネットは薬局における患者情報の不足を解消し、病院から薬局へシームレスな医療の提供を可能とする地域医療情報ネットワークと考えられた。神戸市立医療センター中央市民病院の処方オーダリングシステムでは、電子カルテ上で薬剤師提案の項があり、医師と薬剤師の合意に基づくプロトコールに従った薬剤師の処方提案が適正かつ効率的に運用可能であった。 吉山班では、薬局が備えるべき基本的体制(構造・設備、人員、備蓄等)と薬局における薬物療法(薬学的管理)への取り組みをまとめた「薬局の求められる機能とあるべき姿」を公表した。本指針の公表は厚生労働省医薬食品局総務課長名にて全国に通知(薬食総発0121第1号)され、平成26年度診療報酬改定に伴う施設基準通知においても引用されることとなった。
結論:
研究初年度は、薬剤師が担うチーム医療の先進事例をピックアップし、これらの活動が安全・安心な医療の提供に貢献し、医師等の負担軽減に結びついていることを明らかにするとともに、活動を支える組織、施設のあり方を検討することができた。また、かかりつけ薬局機能を持った在宅医療提供薬局を推進するための新たな指針を作成し、公表することができた。
公開日 2018年06月21日
研究報告書
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公開日・更新日

公開日 2015年03月02日
更新日 -

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公開日 2018年06月21日
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