概要版

文献情報

文献番号 201235043A
報告書区分 総括
研究課題 薬剤性肺障害に関する包括的研究
課題番号 H24-医薬-指定-012
研究年度 平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関) 久保 惠嗣(信州大学医学部 内科学第一講座) 
研究分担者(所属機関) 巽 浩一郎(千葉大学大学院医学研究院呼吸器内科学)、弦間 昭彦(日本医科大学医学(系)研究科(研究院)呼吸器内科)、徳田 均(社会保険中央総合病院呼吸器内科)、斎藤 嘉朗(国立医薬品食品衛生研究所)、服部 登(広島大学大学院医歯薬学総合研究科呼吸器内科)、太田 正穂(信州大学医学部法医学)、花岡 正幸(信州大学医学部内科学第一講座) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
開始年度 平成24(2012)年度
終了予定年度 平成25(2013)年度
研究費 3,000,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
 日本人の薬剤性肺障害における遺伝学的要因の関与を検討した。分子標的薬ゲフィチニブ、エベロリムス、抗リウマチ薬メトトレキサート、抗がん薬ブレオマイシン、ジェムシタビン等の薬剤により肺障害を発症した発症群55人と、発症しなかった非発症群35人から得たDNAを用いて、human leukocyte antigen(HLA)の遺伝子型を調べ、両群における相関解析を行った。
研究方法:
解析に使用した症例は、薬剤による肺障害を発症した発症群55名と、6ヶ月以上の経過で発症しなかった非発症群35名の血液を用いた。これらのサンプル血液から自動DNA抽出器を用いてDNAを得た。HLA-DNAタイピングは、LABType SSO試薬(One Lambda Inc.)を用い、Luminex法にてHLA-A*、-B*、-DRB1*、-DQB1*を検査した。
結果と考察:
薬剤性肺障害発症群と非発症群において、アリル数が5以上で遺伝子頻度が2倍以上の相違を示したのは、HLA-B*54:01(発症群:6.36%、非発症群:12.86%)とHLA-DRB1*08:03(発症群:6.36%、非発症群:15.71%)であった。また、アリル陽性者頻度で比較すると、DRB1*08:03(発症群:12.7%、非発症群:28.6%)のみに相違が見られた。しかし、アリル頻度、アリル陽性者頻度について、両群間では統計学的有意差(p<0.05)を示すアリルは存在しなかった。 一方、健常者201名との比較では、アリル陽性率で統計学的有意差(p<0.05)を示したのは、発症群においてHLA-DRB1*04:05(OR: 2.10、p=0.022)、-DQB1*04:01(OR: 2.17、p=0.018)、-C*01:02(OR: 1.86、p=0.049) であった。また、非発症群においてはHLA-A*24:02(OR: 2.51、p=0.012)、-C*01:02(OR: 2.10、p=0.047)、-C*12:02(OR: 2.59、p=0.039)、-DRB1*15:02(OR: 0.31、p=0.029)、-DQB1*06:01(OR: 2.10、p=0.047)、-DQB1*06:02(OR: 0.22、p=0.012)であった。 抗てんかん薬カルバマゼピン、高尿酸血症治療薬アロプリノール、AIDS治療薬アバカビルなど特定の薬剤で誘導される薬剤副作用(ADRs: adverse drug reactions)において、特定のHLAが関連すると報告されている。今回の解析結果では、薬剤性肺障害発症群ではHLAクラスII遺伝子であるHLA-DRB1*04:05とHLA-DQB1*04:01が健常者に比較して、統計学的有意に増加していたことより、この遺伝子が肺障害発症に機能的な役割を果たす可能性が示唆された。
結論:
疾患群における薬剤性肺障害発症に影響する顕著なHLAアリルは認められなかったが、ADRにはクラスII遺伝子(DRB1*04:05、DQB1*04:01)が疾患感受性を示した。今後更に検出力をあげるために、更なる検体数が必要である。
公開日 -
研究報告書

ファイルリスト

公開日・更新日

公開日 -
更新日 2014年03月11日

ファイルリスト


表紙

表紙  [0.204MB]

目次

目次  [0.347MB]

その他

班員名簿  [0.237MB]

総括研究報告書

総括研究報告  [9.679MB]

分担研究報告書

分担研究報告1  [7.572MB]

分担研究報告2  [8.012MB]

研究成果の刊行に関する一覧表
 

公開日・更新日

公開日 2018年06月21日
更新日 -
収支報告書

文献情報

文献番号 201235043Z

報告年月日

報告年月日 2015年05月21日
 

収入

(1)補助金交付額 3,000,000円
(2)補助金確定額 3,000,046円
差引額 [(1)-(2)] -46円
 

支出

研究費(内訳) 直接研究費 物品費 2,194,006円
人件費・謝金 0円
旅費 0円
その他 806,040円
間接経費 0円
合計 3,000,046円
 

備考

備考 利息46円
 

公開日・更新日

公開日 2018年06月21日

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