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文献情報

文献番号 201232028A
報告書区分 総括
研究課題 「統合医療」エビデンス評価の2段階多次元スケールの開発と分類及び健康被害状況の把握に関する研究
課題番号 H24-医療-一般-021
研究年度 平成24(2012)年度
研究代表者(所属機関) 津谷 喜一郎(東京大学 大学院薬学系研究科・医薬政策学) 
研究分担者(所属機関) 新井 一郎(東邦大学 薬学部・生薬学)、岡田 真平(公益財団法人身体教育医学研究所)、上岡 洋晴(東京農業大学・身体教育学)、鶴岡 浩樹(自治医科大学・地域医療学センター・地域医療学部門)、福山 哲(独立行政法人国民生活センター 商品テスト部) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
開始年度 平成24(2012)年度
終了予定年度 平成25(2013)年度
研究費 11,539,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
統合医療(integrated medicine: IM)や相補代替医療(complementary and alternative medicine: CAM)には、東アジア伝統医学の一つとしての漢方医学から、近代に海外から流入した療法まで、約20-50種類の大カテゴリーがあるとされる。漢方を大カテゴリーとするとそれを構成する一要素の葛根湯などは小カテゴリーとみなせる。それぞれ妥当な評価方法がなんであるか、その方法論が使用可能なものであるかを明らかにする。またそれらの直接的・間接的健康被害の現状を分析する。
研究方法:
2年計画の初年度にあたり、まず多様なIM/CAMの全体像を知るためとその評価法について、各分担研究者のこれまでの研究についての報告とフリーディスカッションからなる班会議を4回開催した。本研究は大きく3つの方面の研究からアプローチし、その方法論を再確認した。第1は、IM/CAMの全体面の研究として、1)定義・用語・分類、2)利用状況調査、3)情報利用者を対象とした調査、4) conjoint分析の現状、など総説的な全体面の研究のレビューを行う。そこでは常に各IM/CAMの属性と水準を意識するようにし、その情報を各分担研究者が共用する。第2は、IM/CAMの「効き目」(efficacy, effectiveness)を主とした研究でモデルとなる領域についてレビューを行う。第3は、IM/CAMのリスク面の研究で、同じくモデルとなる領域でレビューを行う。
結果と考察:
(1) 全体面 1) 定義・用語・分類: 関連用語は複数存在し、1990年代末にCAMが学術的に主流な用語となり、2000年代にはCAMを抱合したIMが頻用されるようになった。分類はNCCAMの5つのカテゴリーが最も使用されていた。2)利用状況調査:住民対象が4件、検診利用者と病院患者を対象としたものが各1件、全6件確認された。疫学研究としての質評価が必要である。3)情報利用者を対象とした調査:一般の認識は各種療法の利用状況と関連し、利用状況は広告媒体の掲載情報が影響しており、医療者からの情報提供が十分ではない。統合医療効果は利用者である一般国民の主観に委ねられておりエビデンスに基づく判断ではない。医療者対象の調査では用語の定義が重要である。4) Conjoint分析:全299件あり、その内RCTが12件(5%)、cross sectional studyが12件(4%)。IM/CAM領域での使用例はまだない。 (2) 効き目 1) 漢方製剤のRCTの質:大部分が非ブラインド試験(オープン試験)であり、漢方製剤非使用群をコントロールとする試験が多い。試験デザインに「証」の概念を導入している試験は少ない。漢方製剤の1日用量など介入に関する情報が不足している。2) 動物介在療法のシステマティック・レビュー(SR):1次スクリーニングで残ったRCTは57件。スクリーニングの過程で、動物介在療法が、目的、対象、方法、場面などの条件が多様であることが判明。3)音楽療法のSRのレビュー:複数の者がスクリーニングを独立して行い、21件のSRが得られた。5件は精神神経系である。 長期間の効果、音楽介入のフレームワークのコンセンサス、用量−反応関係、介入コスト、5独自のチェックリストの開発、が必要である。 (3) リスク 1) 医療用漢方製剤の国内副作用報告:厚生労働省で公開されている2003.7.30−2012.3.31の約8年8ヶ月分の医療用漢方製剤の国内副作用報告は1,862件、医療用医薬品全体の0.68%であった。処方別、生薬別などの分析が予定される。2) PIO-NET上の危害事例の傾向:2007年度から2011年度までの過去5年間の統合医療に関係する危害事例は1,234件あり、「各種マッサージ」が最も多く、「整体」「骨つぎ・接骨」と続いた。これらと「カイロプラクティック」「気功」も合わせたいわゆる手技による療法が、全体の件数の約8割を占めていた。3) 「もっと早く病・医院に行けばよかった」アンケート:5回の会議で種々議論し分枝を除いて18項目からなるアンケートを作成し、インターネットを用いた調査を2013.3.29から1,000人を目標に開始した。
結論:
2年計画の1年目として、全体面、効き目、リスクの3領域で、2年目を視野にいれた研究が実施され、前駆的情報が得られた。
公開日 2013年06月02日
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公開日 2014年03月11日
更新日 -

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