概要版
概要版    報告書本文     

文献情報

文献番号 201129034B
報告書区分 総合
研究課題 急増する柔道整復師の需要と供給に関する研究
課題番号 H22-医療・一般-036
研究年度 平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関) 矢野 栄二(帝京大学 医学部) 
研究分担者(所属機関) 西村 慶太(帝京大学 医学部)、井上 和男(帝京大学 医学部)、大森 正博(お茶の水女子大学大学院人間文化創成科)、井上 聡(帝京科学大学 医療科学部) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域医療基盤開発推進研究
開始年度 平成22(2010)年度
終了予定年度 平成23(2011)年度
研究費  
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
柔道整復(以下柔整)師の施術には医療保険が適用されるが、柔整師の資格取得者は養成校の増加により2000年の年間約1000人から2009年では5000人と急増している。柔整療養費は国民医療費の約1%弱の3212億円(平成18年)を占めており、国民医療費の伸びを上回る率で増加している。また柔整師の急増に伴い、その質の低下や分野の重なる部分が多い整形外科との軋轢も懸念されている。本研究の目的は柔整師とそれに関連する社会因子の影響を調べ、今後の制度運用や養成についての提言を行うことである。
研究方法:
具体的には1.柔整施術所とその業務に関連の深い整形外科医師の経時的変化。2.柔整施術所とその件数、費用の経時的変化。3.他の代替医療、整形外科診療所との需要供給の関係、4.柔整師と海外、国内の医療従事者との養成課程の比較を調査し検討した。
結果と考察:
柔整施術所、整形外科医師とも地域格差が小さくなったが有意な変化ではなかった。市区部、町村部とも柔整施術所の地域格差が整形外科医師と比べて小さかった。柔整施術所の患者の増加した県で医師を受診する筋骨格系疾患患者数や整形外科診療所数が減ったという現象は見られなかった。柔整師の急増に伴い柔整療養費全体では増加していたが、それと関連の深い筋骨格系疾患の医師の一般診療費も同程度の増加が見られた。柔整師、あんま、指圧、鍼師、灸師サービス、大衆薬は医師のサービスに対して代替的であるが、その立地によって、医師のサービスと代替的にも補完的にもなりうる。教育について理学療法、作業療法などの従事者では病院、診療所での実技、実習を行うのに対し、柔整師は施術所のみで実施していた。卒後の研修場所も施術所における徒弟制のトレーニングとなっており、医療現場で他の医療職種と協同して患者ケアにあたる機会が設けられていなかった。
結論:
柔整の急増に対して柔整施術所の地域格差は解消されず、柔整療養費の増加が見られたが、それと医療での筋骨格系領域の分野との関連は見られなかった。柔整師サービスは、市場の立地によって、整形外科医のサービスと代替的にも補完的にもなると考えられた。柔整と医療との患者特性の違いが考えられるが、社会保険対象となっているサービスの場合、患者のモラルハザードが生じる可能性がある。今後、医療チームへの参加には柔整師養成課程を見直す必要があると考えられる。
公開日 2012年05月29日
研究報告書
概要版    報告書本文     

ファイルリスト

公開日・更新日

公開日 2013年02月04日
更新日 -

▲このページのTOPへ