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文献情報

文献番号 201127008A
報告書区分 総括
研究課題 筋骨格系慢性疼痛の疫学および病態に関する包括的研究
課題番号 H23-痛み・指定-006
研究年度 平成23(2011)年度
研究代表者(所属機関) 戸山 芳昭(慶應義塾大学 医学部) 
研究分担者(所属機関) 中村雅也(慶應義塾大学医学部)、西脇祐司(東邦大学医学部)、百島祐貴(慶應義塾大学医学部)、大西幸(慶應義塾大学医学部)、住谷昌彦(東京大学医学部付属病院)、岡田泰昌(独立行政法人国立病院機構村山医療センター) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 慢性の痛み対策研究
開始年度 平成23(2011)年度
終了予定年度 平成24(2012)年度
研究費 20,000,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
前年度実施した疫学調査の結果を受けて再調査を行い、我が国における慢性疼痛の新規発生率、継続率、またこれらに係る因子を明らかにすることを目的とした。脊髄障害性疼痛の発症機序等については不明な点が多い。原因疾患のひとつである脊髄腫瘍を対象として、特に周術期の危険因子について解析した。また、肥満が神経障害性疼痛に及ぼす影響を検討した。
研究方法:
1)前年度のサンプルにアンケートを再度郵送し、慢性疼痛(−)群に関しては新規慢性疼痛の発生率、また慢性疼痛(+)群に関しては疼痛継続率を算出し、これらに係わる因子を検討した。2)脊髄腫瘍手術例を対象に麻酔記録、カルテ記録を調査し、周術期に疼痛を増強させる危険因子を解析した。3)神経障害性疼痛患者をBMI>22(高体重)群とBMI<22(低体重)群に分け、疼痛の程度を比較検討した。
結果と考察:
1)筋骨格系の慢性疼痛の新規発生率は11.1%であり、女性、職業(専門職、管理職、事務・技術職)、BMI25以上、飲酒者・喫煙者、最終学歴が関連する因子であった。慢性疼痛の継続は45.2%にみられ、痛みの程度が強く、痛みが5年以上継続し、腰痛を訴える場合が、慢性疼痛が継続するハイリスク集団と考えられた。慢性疼痛の消失により心理面のQOLにも改善が示唆された。2)脊髄髄内腫瘍患者の術後脊髄障害性疼痛の発生には、術前の痛みの存在、ステロイドの術後投与が痛みを増強させる可能性があることが明らかとなった。3)神経障害性疼痛は高体重群では神経障害が重症で疼痛閾値が低下していることが示
結論:
1)慢性疼痛の新規発生や継続に係る危険因子を明らかにした。慢性疼痛の消失により心理面のQOLにも改善が示唆されたことより、ハイリスク者への対策が必要と考えられた。2)脊髄腫瘍の術後慢性痛の発症の危険因子は、術前の痛みと術後12時間以後に投与したステロイドの二つの因子が、慢性の痛みの発症に関与していることが示唆された。3)肥満は神経障害性疼痛においても重症化のリスク因子である。神経障害性疼痛に対する肥満の悪影響は、神経障害の重篤化とそれに伴う疼痛閾値の低下が示唆された。
公開日 2012年06月07日
研究報告書
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公開日・更新日

公開日 2013年01月17日
更新日 -

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