概要版
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文献情報

文献番号 201015046A
報告書区分 総括
研究課題 非拘束開放型脳機能計測を用いた音響療法評価技術の開発
課題番号 H22-臨研推・一般-008
研究年度 平成22(2010)年度
研究代表者(所属機関) 本田 学(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 疾病研究第七部) 
研究分担者(所属機関) 八木 玲子(財団法人 国際科学振興財団)、吉田 寿美子(独立行政法人 国立精神・神経医療研究センター 病院) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究推進研究)
開始年度 平成22(2010)年度
終了予定年度 平成24(2012)年度
研究費 8,850,000円
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
 本研究は、気分障害に対する新しい統合医療の開発に資するため、ストレスをできる限り軽減した状態で計測可能な客観的脳機能指標を開発し、信頼性の高い統合医療の治療効果評価手法の構築を目指す。
研究方法:
 健常者を対象として、fMRIと脳波の同時計測をもちいて、脳幹の活性と相関する脳波成分を検討した。加えて、呼吸や心拍の影響も検討した。 人間の可聴周波数上限の20kHzをこえ、非定常なゆらぎ構造をもつ超高周波成分を豊富に含む音―ハイパーソニック・サウンドが脳幹を含む脳深部を活性化して精神症状の改善を図る<音響療法>について、外来患者4名を対象とした探索的検討をおこなった。ハイパーソニック・サウンドを20分間呈示する前後でSTAIをもちいて状態不安を評価し、長期的な効果をCES-DあるいはPANSSを用いて評価した。
結果と考察:
 後頭部4電極から記録された脳波α帯域成分の平均パワー時系列の緩徐な変動成分が、脳幹のBOLD信号と正の相関を示すことを明らかにした。加えて、fMRI信号から呼吸や心拍に関連した成分を除去することにより、脳波α帯域成分をもちいて脳幹部の活性をより特異的に推定できることを明らかにした。気分障害の病態と関連の深い脳幹部のモノアミン系神経は、情報の入力に対して反応の立ち上がりも消失も数秒から数十秒くらいの遅れをもつことが知られており、後頭部自発脳波α波の緩徐変動成分が、うつ病の病態に関連の深いモノアミン神経系の活動を反映する可能性があることを示している。 <音響療法>を実施した外来患者4例全例において、実施前後で状態不安の程度が軽減した。うつ病患者の症例では、うつ病(抑うつ状態)評価尺度CES-Dのスコアが、また統合失調症の症例では、PANSSを用いた評価により、総評点、陽性症状、陰性症状、総合精神病理のいずれもが改善した。今後は、外来および入院患者を対象として症例数を増やすと共に、今年度開発した脳波計測ならびにNIRSをもちいた前頭葉機能評価を組み合わせて実施していく予定である。
結論:
 今年度の検討により、高い信頼性をもって脳幹機能を推定することのできる脳波成分を抽出することができた。また、外来患者を対象とした音響療法のパイロット的検討では、症例数が少ないものの、全例で有効性をもつ可能性が示唆され、少なくとも精神症状を増悪させる影響は観察されなかった。
公開日 2011年07月13日
研究報告書
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公開日・更新日

公開日 2012年01月17日
更新日 -

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