概要版

文献情報

文献番号 200918023B
報告書区分 総合
研究課題 主観的個別化患者情報のデータマイニングによる漢方・鍼灸の新規エビデンス創出
課題番号 H20-臨床研究・一般-012
研究年度 平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関) 渡辺 賢治(慶應義塾大学 医学部漢方医学センター) 
研究分担者(所属機関) 西村 甲(慶應義塾大学 医学部漢方医学センター )、塚田 信吾(日本伝統医療大学院大学統合医療研究科)、美馬 秀樹(東京大学大学院工学系研究科 情報工学)、石野 尚吾(昭和大学医学部第一生理学教室) 
研究区分 厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究・予防・治療技術開発研究)
開始年度 平成20(2008)年度
終了予定年度 平成21(2009)年度
研究費  
研究者交替、所属機関変更  

研究報告書(概要版)

概要版 研究目的:
漢方・鍼灸の特性を重視した新しいエビデンスを創出し、漢方診療支援システムを構築する。
研究方法:
漢方自動問診システムの開発、問診システム開始以前のデータを用いた患者情報に関する基礎的調査、問診システムに集積されたデータによるデータマイニング手法の確立、鍼灸の自動問診システムの確立、について検討した
結果と考察:
1)漢方自動問診システムについては、より良いデータ収集、蓄積ができるよう、十分な改良がなされた。さらに患者サービスの向上を考えて、患者の愁訴の変化をvisual analogue scale (VAS) の推移をグラフ化し、印刷して提供することにした。これにより、患者の自動問診システムへの入力意欲が高まり、データの信頼性が向上した。2)慶應義塾大学病院漢方クリニックの平成17・18年度の初診患者について検討したところ、経験的に把握されていた所見を、統計学的に確認することができた。3)漢方自動問診システムに集積されたデータによる予後予測に関する検討では、ロジスティックモデル、ベイズ型情報量規準を用いて検討した。冷え患者の漢方治療の有効性の予測、漢方の証を構成する要素が解明された。4)漢方自動問診システムに集積されたデータによるデータマイニングによる関連する症状所見の可視化の検討においては、頭痛に関する患者では、乾燥症状や視力低下、肩こり、月経異常等の患者群が示され、また冷えも同様に頭痛との関連や、月経、乾燥症状との関連があることが確認された。可視化による分析技術を統合したシステムの設計を行い、プロトタイプシステムの構築に成功した。実際に頭痛と冷えに関する患者のデータを入力し、可視化を行うことで、本システムによる分析の予備的評価を行うと共に、当該分野において、新たなデータ分析手法創成の可能性があることを確認した。5)鍼灸に関する問診システムの構築に関しては、鍼灸治療の臨床現場での状況を調査し、それを基に施術情報の記録を目的とした電子化システムの基本設計を行った。
結論:
本システムを用いることで、患者の主観を取り入れた個別化のエビデンスが創出可能であることが示された。今後データの精度を増すためにはデータ収集施設を増やし、症例を増やしていくことが重要と考えられた。
公開日 -
研究報告書

ファイルリスト

公開日・更新日

公開日 -
更新日 2011年01月04日

行政効果報告(助成研究成果追跡資料)

文献情報

文献番号 200918023C

成果

専門的・学術的観点からの成果 患者問診システムを取り入れた診療情報のデータマイニングという方法は、漢方・鍼灸の臨床エビデンスのあり方として、1)個別化医療、2)全人医療、3)主観を重んじるといった伝統医学の特質を生かした手法として注目に値する。特に最先端の情報技術と結びついたデータマイニングの手法は漢方・鍼灸のみならず、世界の伝統医療の臨床エビデンス創出のモデルとなり得る可能性がある。
臨床的観点からの成果 漢方・鍼灸が現場で十分使われていない理由として、臨床エビデンスが少ないことが問題とされる。漢方・鍼灸の特質を生かしたデータマイニングの手法によるエビデンスの創出で、漢方・鍼灸がより使いやすくなる可能性がある。最終的には診療支援が目的であり、臨床に直結した実務的エビデンスが期待できる。
ガイドライン等の開発 まだ診療ガイドラインを作成するところまで至っていないが、エビデンスが出せるということは示せたので、症例数を増やし、疾患別のガイドライン作成が将来的には可能と考える。
その他行政的観点からの成果 平成21年特別研究「漢方・鍼灸を活用した日本型医療の創生」の成果として、平成22年2月25日付けで長妻昭厚生労働大臣宛に提言書を提出した。この中の【提言1】体質にあった「オーダーメイド医療」実現のための基盤整備で本研究成果が盛り込まれた。
その他のインパクト 第4回21世紀漢方フォーラム「患者中心医療へのパラダイムシフト」及び、第6回21世紀漢方フォーラム「漢方・鍼灸を活用した日本型医療の実現に向けた具体的対応」にて発表した。1)朝日新聞 2010年5月2日(日) 漢方薬 処方に指針 数万人の効き目分析へ、2)日経新聞(夕刊)2010年6月4日(金) らいふプラス 現代医療に広がる漢方、3)朝日新聞(夕刊)2010年6月14日(月) 体とこころの通信簿 初めての漢方外来、4)読売新聞 2010年6月20日(日) 漢方治療の効果分析へ

発表状況

分類 種類 件数 備考
原著論文 和文 0件  
英文等 0件  
その他の論文 和文 3件  
英文等 0件  
学会発表 国内学会 8件 渡辺賢治等:漢方自動問診システム開発途上における腹診の諸侯に関連する因子の検討,第60回日本東洋医学学会学術総会,東京,2009/6/19−21 等
国際学会等 1件 10th ICCMR, Tromso, Norwayにて発表
その他の成果 特許 出願 0件 「出願」「取得」計0件
特許 取得 0件  
施策への反映 0件  
普及・啓発活動 3件  

特許

分類 特許の名称 発明者名 権利者名 特許番号 出願年月日 取得年月日 国内外の別
               

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

  著者名 タイトル 雑誌名 開始頁
-終了頁
掲載論文のDOI(デジタルオブジェクト識別子)
                 

公開日・更新日

公開日 2015年05月26日
更新日 -

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